blog. 連載コラム~おもてなし接客術~

『おもてなし接客術』⑦―スタッフへもおもてなしを

Posted on 2014-06-11

旬刊旅行新聞6月11日に掲載されたコラム『おもてなし接客術』⑦です。
「スタッフへもおもてなしを」



スタッフ同士の情報伝達不足がお客様に迷惑をかけてしまうことは皆さんご承知の通りですが、いくら情報を伝達していても、情報を正確に伝えることができないと、かえって“何もしない方が良かった”という結果を招くことがあります。
 
家族旅行で飛行機に乗っていたときの出来事です。その飛行機の座席は2列、3列、2列の配置でした。私たちは通路に挟まれた3列シートに家族3人で座っていました。
 
しばらくすると、ドリンクサービスが始まり、私たちから見て左側通路の客室乗務員の方が先に到着し、左側の席に座っている主人と真ん中の席に座っている娘に「お飲み物は何になさいますか?」と声をかけてドリンクを提供してくださいました。右側に座っている私は右側通路の乗務員さんから提供を受けるのが通例なので、左側通路の乗務員さんは私にはドリンクを聞いてきませんでしたし、間もなく到着する右側通路の乗務員さんを待っていました。
 
右側通路の乗務員さんが到着すると、間もなくドリンクを出し終える左側通路の乗務員さんが「こちらのお客様はドリンクをうかがっています」と右側通路の乗務員さんに口頭で伝えました。右側の乗務員さんは笑顔で「かしこまりました」と答えると、なぜかワゴンを持って引き返してしまいました。当初、何か足りなくなったドリンクを補充しに行くのかと思い、戻ってくるのを待っていたのですが、一向に戻って来る気配がありません。そこで乗務員さん同士でミスコミュニケーションがあったことを確信しました。
 
先ほどの左側通路の乗務員さんが発した言葉で、私たちはもちろん「こちらのお客様=主人と娘」のことだと捉えていたのですが、右側通路の乗務員さんは「こちらのお客様=私たち家族全員」と認識していたのです。
 
スタッフ同士で連携をとろうとして口にした“一言”がかえって仇となってしまったのです。その当時体調が優れず、早く水分を摂りたかった私の立場からすると“その一言”が余計でした。
 
本来、左側通路の乗務員さんが右側通路の乗務員さんに、「女性のお客様にはお飲み物をうかがってください」など、情報伝達した意図をはっきりさせるために“もう一言”付け加えるべきでした。スタッフに対するおもてなしの心が欠けていたがために起こってしまった出来事です。ドリンクサービスだからこの程度の問題で済んだものの、緊急時だったら取り返しのつかないことが起こっていたかもしれません。医療の現場なら医療ミスが起きているところです(当時具合が悪かったためかこのような事を考えてしまいました)。
 
おもてなし接客を実現し、顧客満足を獲得するためには、お客様にだけでなく、スタッフに対するおもてなしの気持ちも忘れないようにしたいものです。

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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