blog. 連載コラム~おもてなし接客術~

『おもてなし接客術』⑪―期待を超えるおもてなしを

Posted on 2015-02-11

旬刊旅行新聞2月11日に掲載されたコラム『おもてなし接客術』⑩です。
「期待を超えるおもてなしを」
 

 
顧客満足には、期待と事実との比較がともなうものです。期待よりも事実が優れば顧客満足に、反対に期待よりも事実が劣ればクレームにつながります。皆さんのところへ来られるお客様は必ず期待を持っています。期待が無いお客様はそもそも皆さんの商品・サービスを利用しようとは思わず、他店を利用するものだからです。 
 
期待を持てない店にお客様は来ないので、販促物のクオリティを上げたり、予約対応のメールや電話のおもてなしを強化したりするなど、お客様の期待値を上げる取り組みは必要です。しかしながら、期待値を無駄に上げてしまっては、返ってお客様をがっかりさせてしまうことがあります。
 
先日、3つ星レストランで食事をする機会がありました。人気店なので事前に電話で予約をしたところ、記念日での食事がどうか聞かれたので、「誕生日祝いを兼ねての食事です」と答えました。すると「花束やケーキのご用意もできますけれどもいかがなさいますか?」と聞かれたため「検討しておきます」と返事をして電話を終えました。食事の2日前になってお店から予約確認の連絡が入り、花束やケーキの手配についても再度確認があったため、「結構です」と手配不要の旨を伝えました。当初の予約時の情報がきちんと引き継がれていることがわかり、安心・信頼のできる対応でした。
 
過去の経験からすると記念日である旨を伝えたからには花束やケーキの手配は頼まずとも、スタッフからお祝いの言葉を掛けられたり、デザートのプレートに「HappyBirthday」の文字を入れていただいたりすることが多かったので、こちらのお店でもきっと何かあるかもしれないと期待しながら食事の時間を迎えました。しかしながら、そのような類のおもてなしは一切なく、後味の悪いものでした。予約時の情報伝達はきちんとされていただけに、非常に残念でした。
 
実はこちらのお店にはコールセンターがあります。恐らく、電話口と店舗で接客するスタッフが完全に分かれていて、店舗側には食事の目的などこちらの情報は、一切伝わっていなかったのだと思います。コールセンターの方は、お客様が記念日かどうかよりも、記念日を祝うためのグッズが必要かどうかの方が重要なのでしょう。
 
記念日か聞かれた以上、お客様は何かしらのサービスがあるかもしれないと期待するのが普通です。聞かれなければ生まれなかった、いわば店側が押し付けた期待にもかかわらず、それに応えることができなかったのです。コストをかけずとも、気遣いでできることもあるはずです。 お客様が皆さんのお店や皆さん自身に対して、あるいは皆さんの行動・言動を受けて何を期待しているのかをしっかりと想定し、それ以上のおもてなしをすることで顧客満足につなげてください。

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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