blog. 連載コラム~おもてなし接客術~

『おもてなし接客術』⑫―曖昧な質問にも的確に

Posted on 2015-04-11

旬刊旅行新聞4月11日に掲載されたコラム『おもてなし接客術』⑫です。
「曖昧な質問にも的確に」

おもてなし接客術⑫

「お客様からのご質問」=「お客様から与えていただいた接客の機会」です。その折角の機会を一方的で的外れな回答で台無しにしていませんか?

あるお宿様での研修で「おすすめを聞かれた場合の対応の仕方」について指導をさせていただきました。ロールプレイングのなかで、お客様役の私が「お土産を買いたいのですが、何かおすすめはありますか」と質問すると、スタッフ役の支配人は宿のオリジナルコスメ(化粧品や美容液等)や紅茶をすすめてきました。自社製品を販売しようという姿勢は悪いことではないのですが、私の質問の意図としては「地元の銘菓などを紹介してほしかった」ので、的外れな対応として減点としました。

支配人へのフィードバックの際には、お客様からの漠然とした質問にはそのまま漠然と答えようとせずに、お客様の特徴を見たりヒアリングを重ねてお客様の好みを探ったりしたうえで、なるべくお客様のニーズにあった適切なものをおすすめするようアドバイスをしました。「お土産」と一言にいっても「食品」も「伝統工芸品」も当てはまります。食品をイメージしているお客様に伝統工芸品をすすめるのは相応しい対応とはいえません。さらにいえば「食品」のなかにはお菓子も地酒もおかず類も含まれるので、お客様が何をイメージしているのかを限定してからおすすめしないとやはり見当違いな対応となってしまいます。

従って、お客様に先述のような漠然とした質問をされた場合には、①「地元の銘菓などをお探しでしょうか?」②「評判の地酒があるのですが、お酒は飲まれますか?」③「どのようなタイプのお土産をお探しですか?食品ですとか伝統工芸品ですとか……」④「電車でお越しなのであまりお荷物にならないお土産がよろしいですよね?」――などとお客様の特徴やニーズを踏まえておすすめすることこそが“おもてなし”と私は考えています。

ヒアリングの際にも、やはり漠然とした質問とならないよう注意が必要です。例えば③の質問の仕方が「どのようなタイプのお土産をお探しですか?」と、具体例が無いままですと、あまり良い質問の仕方とはいえません。回答しづらくストレスに感じるお客様もいらっしゃるかもしれません。好みや要望にある程度の方向性を持って質問されるお客様がほとんどだとは思いますが、なかには方向性がまったく無く、本当に漠然とした回答を求めているお客様もいらっしゃると思います。そのようなお客様にはお客様の特徴のみを踏まえたうえで、一番のおすすめを紹介すれば良いでしょう。

お客様(のご質問)に興味・関心を持ってさえいれば、自然と皆さんの方からヒアリングが進むはずです。お客様が期待する回答を的確に提供できるスタッフは、お客様評価も高いものです。

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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