連載コラム~おもてなし接客術~

『おもてなし接客術』⑯-おもてなしは自分磨きから

Posted on 2015-12-11

旬刊旅行新聞12月11日に掲載されたコラム『おもてなし接客術』⑯です。
「おもてなしは自分磨きから」

おもてなし接客術⑯

おもてなし接客術⑯

先日旅館の求人ページ作成の仕事で、スタッフの皆さんにインタビューをしました。予約、フロント、仲居、調理場、売店などあらゆる部署のスタッフの方とお話をさせていただき、キャリアステップや先輩の声といったコンテンツを作成しています。お客様評価が非常に高く、リピーターも多い旅館様ですので当然かも知れませんが、仲居さんの会話スキルの高さに圧倒されました。さすがは、お客様と接する時間が長い部署だけあって、相当鍛えられているなといった印象を受けました。

こちらの意図を汲み取り、聞きたいことを先回りして話してくださる、そう感じる場面が多く、会話のキャッチボールがスムーズにできていることを実感しました。話をさせていただいてとても気持ちが良かったです。

このように心地良い気分にさせてくれる仲居さんたちが、普段どんな取り組みをしているかというと、『自分磨き』でした。とくにリピーターのお客様から指名が入る仲居さんは、並々ならぬ努力をしています。

最新の地域情報誌を常にバッグのなかに入れて持ち歩いていたり、旅番組を欠かさずチェックしていたり、担当するお客様がお住まいの観光地や特産品、ニュースについても調べるのが日課となっていました。

知識や情報を持っていないとお客様との会話が盛り上がれず、まさに会話のキャッチボールができないということを認識しており、なるべく話題を共有できるよう意識しているとのことでした。

このことは私の研修でも触れています。お客様とのコミュニケーションを、宿からの案内事項を伝えることやお客様の質問に答えること、と勘違いしているケースが多いためです。本来コミュニケーションとは、相互的なものであって、興味があるが故に成り立つものです。

そもそもお客様は皆さんの旅館に興味があるから泊りに行くのです。皆さんもお客様に興味を持つことで、初めてコミュニケーションを取ることができるのです。

自分の担当するお客様に興味を持って下調べすることこそ、相手のことを思って為すおもてなし接客です。

今回のインタビューを通じて改めて仲居という職業のレベルの高さと、遣り甲斐を感じています。個人的には、仲居業=究極のおもてなし業の1つと考えており、接客を極めたい方にとっては最高の職業だと考えています。

ただ、「おもてなし」がこれだけ取り上げられ、日本文化が見直されているにもかかわらず、仲居を目指す人たちが増えず、仲居のイメージがいつまでたっても良くならないのは非常に残念でなりません。外国人に価値を見出されて日本人が再認識するという日本の観光地で起きている現象が、仲居という職業にも当てはまればと期待する今日この頃です。

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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