連載コラム~おもてなし接客術~

『おもてなし接客術』⑱―「旅館の新入社員研修」

Posted on 2016-04-11

旬刊旅行新聞4月11日に掲載されたコラム『おもてなし接客術』⑱です。
「旅館の新入社員研修」

おもてなし接客術⑱.jp

4月に新入社員研修を実施する旅館も多いと思います。そこで、旅館経営者・幹部の皆様に、新入社員研修に盛り込んでもらいたい内容について触れてまいります。ポイントは、モチベーションを高めること。研修内容次第では新入社員の定着率にも差が出てくるかもしれません。

まず、代表あいさつは必須です。ほかの研修内容は私で代役できますが、これはできません。代表自らが、新入社員に向かって、歓迎の気持ちや宿に対する思い入れ、今後のビジョンを伝え、目標や方向性を共有します。
新入社員にもわかりやすい言葉や表現を心掛けてください。

新入社員の歓迎会は言葉の通り、新入社員を「歓迎」することで、職場での存在意義をえます。そして、既存スタッフとの親睦を通じて、職場のコミュニケーションを円滑にします。別の狙いは、宴の席での振る舞い方で、個々人の適性を見ます。積極的にあいさつ回りをするかとか、先輩への配慮ができるかなどの行動観察をすれば、その後の配属先の参考になります。“ありのままの姿”が見えるよう、なるべく多く時間を取って、盛大に祝ってください。

また、旅館で働くことを改めて認識してもらうため、旅館業と他の業界・業種との違いや旅館で働くこと、仲居の仕事などについて整理をして話をします。

「遣り甲斐」、「だれにでも務まる仕事ではない」、「豊富な知識と高い接客能力が必要とされている」という点、誇りを持って働くべき仕事だということを強調してください。

現状はさておき、なるべく本来のあるべき姿や、お客様が旅館に求めていることに焦点を当てると良いと思います。

お客様体験も必要です。自分の働く旅館の大浴場に入ったことや料理を食べたこと、客室に泊まったことが無いというスタッフが驚くほど多いです。この状態のまま、お客様に説明・提案することは不可能です。

必ず一度は、お客様として宿に泊まってもらう機会を作ってください。旅館に染まる前の真っ白な状態である新入社員の時期に宿泊体験をさせ、気付いた点、気になる点を指摘してもらうという意味でも大事なことです。

一方で、従業員に入浴を許可している旅館は、脱衣場や大浴場でのマナ―の指導が必須です。いまや「各人の常識に任せる」は通用しなくなってきています。

実例を挙げると、先程まで食事や布団の世話をしてくれていたスタッフと大浴場で顔を合わせても、あいさつのひとつもない。浴場を出るときに風呂桶や椅子の整理をしない、脱衣場のドライヤーを占領しているなど、これらの一つひとつを注意しなければならないようです。お客様は宿泊料を払って入っているお風呂だということを、強く認識させる必要があります。

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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