blog. 連載コラム~おもてなし接客術~

『おもてなし接客術』㉑―「カスタマージャーニーマップ」

Posted on 2016-10-11

旬刊旅行新聞10月21日に掲載されたコラム『おもてなし接客術』㉑です。
「カスタマージャーニーマップ」

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「お客さまの視点で考えよう」と言うのは簡単ですが、実際にお客様体験をしないと、なかなか分からいものです。たとえば、お客さま視点で物を考えようとするときに、スタッフである自分が接客している姿が見えなければ、本当にお客さま目線に立ったとは言えないわけです。

そこでお勧めしたいのが、カスタマージャーニーという考え方です。これは、お客さまの経験をストーリーで捉えるということです。お客さまが商品・サービスを購入・利用する際に、企業との間で発生するやりとりや、お客様が抱く疑問・期待等の感情、行動をプロセス化し、一連の流れとしてとらえることを指します。企業視点では見えにくいプロセスを、可視化してとらえることができ、課題の発見や部門間連携への意識を高め、結果として顧客満足へ繋がるという考え方です。

たとえば、宿側から見た「チェックイン~客室案内」のジャーニーマップは次の通りです。

1.挨拶+宿帳の記入「いらっしゃいませ。こちらへのご記入をお願いいたします」。
2.館内の説明(大浴場の場所・入浴可能時間、売店の営業時間)。
3.夕食時間のヒアリング。
4.アレルギー等食べられないものがないかについての確認。
5.挨拶「それではお部屋へご案内します」。このような感じです。

続いて宿泊客から見たジャーニーマップです。分かりやすいように、宿側と重複する部分には〇を付します。

〇1.挨拶+宿帳の記入「いらっしゃいませ。こちらへのご記入をお願いいたします」。
2.荷物を置ける場所の確認(荷物を持ったままだと書きづらい)。
3.疑問(予約の時に名前も住所も知らせたけど、なんでまた記入しないといけないのだろう)。
〇4.館内の説明(大浴場の場所・入浴可能時間、売店の営業時間)
5.疑問(大浴場にはどんなアメニティが置いてあるのだろう。タオルは持っていく必要があるのか。売店には試食が置いてあるのか)。
〇6.夕食時間のヒアリング。
7.疑問(すぐにビールが飲みたいけど、今注文できるのか)。
〇8.アレルギー等食べられないものがないかについての確認。
〇9.挨拶「それではお部屋へご案内します」。
10.質問・疑問(他にも確認したいことがあったけど、忘れちゃった。)。
11.お手洗いへ行く。

2つのジャーニーマップを比較してみると、旅館側のジャーニーマップは一方的で、お客様の心理状況を全く汲み取れていないように見えます。

随時お客さまが抱く疑問に対して、先回りをしてご案内をして差し上げると「痒いところまで手が届くサービス」となり、多くのお客さまの満足度が高まるのは言うまでもありません。

メインターゲットを定めて、カスタマージャーニーを描いてみてはいかがでしょうか。

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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