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『GoTo2.0』と観光分野の「ワクチン・検査パッケージ」に関する技術実証

Posted on 2021-10-11

第100代内閣総理大臣が岸田文雄氏に決まり、コロナで冷え込んだ消費マインドを回復させようと「GoTo2.0」プランが示されています。

緊急事態宣言が明けた今、「リベンジ消費」が期待されています。
コロナにより旅行の予定が立てられなかったり飲み会が中止になったり、自粛生活を強いられました。そのリベンジとして本来使われるはずであった多額のお金が、これからスピード感を伴い使われるようになるという見方です。

「GoTo2.0」がこのリベンジ消費を後押しする刺激策となるのは容易に想像がつき、日本経済の急回復を期待する人は少なくないでしょう。

この「GoTo2.0」プランですが、以下の5点が挙げられています。

1.ワクチンの接種証明や検査の陰性証明の提示で割引率アップ
2.クーポン券のデジタル化
3.中小の旅館や旅行会社への割引率優遇
4.平日利用の促進
5.公共交通機関運営会社への配慮
 ※4.5.に至っては、今回国土交通大臣となった斉藤鉄夫氏のインタビューによるものです。斉藤氏はお名前に違わず鉄ちゃんだそうでして、5.への動きは加速するのでは…と個人的には考えています。

GoToトラベルリスタートは、早ければ11月か?との報道もありましたが、上記5つの方針については、衆院選後に決まるとのことですし、新たなルールでの運営側・受け入れ側の準備期間が必要ですから現実的でないと考えております。

さて、「1.ワクチンの接種証明や検査の陰性証明の提示で割引率」に関しては、早速観光庁で
【観光分野における「ワクチン・検査パッケージ」に関する技術実証を実施します!~対象案件を選定~】
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000344.html
が掲載されていました。

―――
旅行会社が実施するツアーや宿泊施設を対象に、感染防止対策を継続した上で、ワクチン接種歴の確認や事前の検査のオペレーション等を検証することとしています。
―――
との記載があり、今回は10月~11月上旬に催行予定11社38本のツアーが選定されました。そのうち阪急交通社は9本、読売旅行は7本のツアーが対象案件となっており、それぞれ以下の特集ページが存在しています。

―――
阪急交通社「新型コロナウイルスワクチン2回接種済またはPCR検査陰性の方参加者限定ツアー」
https://www.hankyu-travel.com/kokunai/vaccination/

読売旅行「ワクチン・検査パッケージ」ツアー
https://www.yomiuri-ryokou.co.jp/kokunai/pcr/

<ツアー参加の条件>
1.新型コロナワクチンを2回接種し、2回目の接種から出発日前日までに14日以上(アストラゼネカは15日以上)経過していることが必要です。
2.出発日の3日前以降に採取した検体によるPCR検査または抗原定量検査の結果が、陰性であることが必要です。
―――

何れも、上記の1か2を満たすことがツアー条件となっているだけで、現時点では特典や割引等が設けられているわけではありません。添乗員含めたツアーの参加者は「新型コロナの感染リスクが低い」ことが保証されるだけの商品です。
このような【“外部との接触あり”の半バブル方式(?)】が、ツアー参加者へのツアー参加への動機づけ、価値訴求となっているのでしょうが、ツアーで利用する施設のスタッフに①や②が保証されているわけではない点が面白いところです。

阪急交通社は、「利用予定施設(宿泊、食事、観光、お土産店など)は、新型コロナウイルスワクチン2回接種済みまたはPCR検査陰性を確約するものではございません。予めご了承ください。」との記述。

日本旅行は、「※添乗員およびバス乗務員も、ワクチン 2 回接種済か検査陰性を確認し、業務に就いています。ツアー中に利用する宿泊施設や食事場所、観光施設等については、当社の感染防止対策の基準を満たすことを確認しています。」と記すに留まっています。

当然ツアーで利用する施設で働くスタッフを対象にするとおびただしい人数が調査対象となり、確認するのも困難です。ワクチンを接種しない人については、事実上連日PCR検査をしないと働けなくなってしまいます。

今後施設側に1.や2.の条件を求めるか否かは、今回の結果次第ということになるのでしょう。
今回の実証実験後に、旅行事業者と参加者にアンケートを取るということですから、万が一ツアー参加者に感染者が出てしまえば、「GoTo2.0」では自ずと施設側にも1.や2.の条件が求められるのではないかと推測されます。


何れにしろ、岸田首相が当選前から提言している「GoTo2.0」です。
以前と同じルールでGoToトラベルキャンペーンが再開することはまず有り得ないでしょうから、またゼロから新ルールを理解するという心積もりでいた方が良いかもしれません。

旅行割引をし、地域クーポンを発行する旅行業・宿泊業、地域クーポンの利用対象施設となるあらゆる産業界からは早期のスタートだけでなく、早期のルール制定も求められています。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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