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SDGsへの関心の高まり

Posted on 2022-02-28

コロナ禍になってから朝食のバイキングを控えて和食膳(個別料理)を提供していたご支援先で、いよいよ朝食をバイキングに戻そうという話になりました。

まだまだ新型コロナウイルスが落ち着かないものの、市況や消費者動向、スタッフやお客様の様子を鑑みてそろそろバイキングに戻しても良いのではないかという決断に至りました。

元々バイキングの評判が良かった旅館様で、和食膳に変えてからというもの、特にリピーターのお客様を中心に、館内アンケートの朝食の満足度評価が落ちていたのも懸念していたこともありました。

バイキングに戻すにあたっては、既存の朝食バイキングをそのまま踏襲するのではなく、一旦リセットして考えることにしました。

先行して導入頂いている非接触のまま使い捨てビニール手袋を装着できる機械であったり、これまで全てトングやレードル、菜箸で好きな量だけお客様自身で盛り付けるスタイルであったものを見直し、全て小鉢で提供することを検討。また、従来はメニューに変化を付けずに提供していたものを、月ごと、季節ごとに「〇〇フェア」を企画し変化を持たせること等も考えています。

どうせ再開するからにはこれまでよりも良いものにという思いで、料理長を交えて協議して頂いています。

コロナで一旦継続を断念せざるを得なかったバイキングですが、怪我の功名とでも言いましょうか、いい形で再開することができそうです。

さて、和食膳からバイキングに転換する際に気になるのが、食材原価と食品廃棄の問題です。

食材原価に関しては、バイキングの場合と個別料理にした場合の食材原価と人件費から比較すれば判断がしやすいでしょう。

バイキングにすれば、食材原価はかさむけれど、朝食会場はスタッフ2名で回せる。(人件費は下がる)
個別料理にすれば、朝食会場はスタッフが4人必要になる(人件費は上がる)けれど、食材原価は下がる。
単純に費用だけを考えるのであれば、どちらを選択した方が利益が残るかを計算すれば良いと考えられます。

一方、食品廃棄については慎重に考える必要があります。
というのも、ここ最近のご支援先のお客様のクチコミを見ていると、
「SDGsに取り組んでいて大変満足しました。」
「源泉かけ流しを謳っているが、SDGs的には如何なものか。」
というSDGsに関連したコメントを見かけるようになりました。

これだけ連日SDGsに関連したニュースを見かけるようになると、環境保護への関心を高める消費者が増えてくるのは自然の成り行きだと思います。

このような最中、バイキングに舵を切ることに良い印象を抱かない方もいらっしゃるのではないかという点にも思い当たり、当該旅館様には食品廃棄物で肥料や飼料等への循環ができないかという道も探っていただいています。

ところで、先日2月中旬に開催された「国際ホテルレストランショー HCJ2022」に足を運んだところ、令和4年4月に施行されるプラスチック資源循環促進法を見据えてか、かつてないほどにプラスチック使用量を大幅に削減したアメニティを取り扱うブースが増えていました。
そのブ―スには、恐らくは年間5トン以上のプラゴミを排出する大手宿泊施設の関係者が多いと思いますが、人だかりができていたのも印象的でした。

ちなみに、現時点でホテル業界の御三家、新御三家の公式サイトを見ても4月以降のアメニティに関する記載は特にありませんでしたが、帝国ホテルが4月1日にサービス料を10%から15%に引き上げるというお知らせを見ると、何となくアメニティを環境配慮型の製品に移行したことによるコストが転嫁されているのかなと類推してしまいます。

このように法整備の動きや業界内外で高まるSDGsへの関心を受けて、今後新たな取り組みをするときは、SDGsの17の目標を意識することをお勧めします。

今回紹介した、食品廃棄の問題は17の目標のうちの1つ「12 持続可能な消費と生産のパターンを確保する」の「12.3 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。」にかかわってきます。

特に気候変動への対策が喫緊の課題となっている昨今です。
今後は「環境配慮」が企業の1つのブランディングになる時代が到来することが予想されます。今のうちから意識してできることから取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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