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『言われたことしかしない』スタッフにどう対処するか

Posted on 2022-03-14

「言ったことしかやってくれない」という従業員の愚痴に出くわすことが多々あります。

例えば

・「宴会場/部屋を見に行って」と言うと、本当に見ることしかしない。
セットの不備や数の違いがあるにも関わらず「見てきました」という報告が挙がってくる。

・「自販機に“売切”表示が点灯しているから補充しておいて」と言うと、表示が出ているドリンクしか補充しない

といった具合です。さらには「言われたことしかしない」人は、最後に確認することもしないため、ドリンクを補充したつもりでも途中で商品が詰まっていて“売切”表示の点灯が消えていなかったりします。

「言われたことしかしない」人というのは、「指示待ち人間」とも言われます。
この指示待ち人間というのにはいくつか段階があり、その段階によってアプローチを変える必要があると考えています。

■タイプ1『何をしたら良いかわからない』
業務に対する知識や情報が無いから動けない、という新入社員のような状態。

■タイプ2『すべきことはやった』
ある程度の業務に対する知識や情報はあるけれど、次にどのような業務が必要になるのか(周辺業務)に全く気付かない状態。意図的に言われたことしかしないのではなく、本当に気付けない。
指摘をしても「あっ、そうなんでんですね」等と悪気はなく、純粋に他の業務との繋がりが理解出来ない、想像力に欠けるタイプです。

■タイプ3『言われていないからやらない』
業務に対する知識や情報はあるけれど、仕事は言われた通りやれば良い、余計なことはしなくて良い、という旧式ロボットのような状態です。
「明確に指示を出さない上司が悪い。自分は悪くない」等と皮肉や言い訳をしたり、余計な仕事を一切したくないというタイプです。

■タイプ4『言われていないことをしていいのかわからない』
業務に対する知識や情報はあるし、言われたことだけでなくこれもした方が良いかな?、とは気が付きはするけれど変に遠慮をしてしまい判断出来ない状態。
「やった方が良いとは思ったんですが、言われていないので良いのかなと思って…」等と内向的で受け身型の性格で自己評価が低いタイプです。

■タイプ5『自分がやらなくても他の誰かがやるからいいや』
業務に対する知識や情報はあるし、気づきもするけれど、自分がしなくても他のだれかがやるだろう、という無責任な状態です。
「何日も前からこの状態だったから、他の誰かが先に気が付いて対処しているだろうと思って…」等と意識的に自分事から切り離そうとする、とにかく面倒臭がりなタイプです。


皆さんの周りの「言われたことしかしない」指示待ち人間はどのレベルに当てはまるでしょうか。以下にタイプ別の対処法を記します。


⇒タイプ1『何をしたら良いかわからない』
圧倒的に教育が足りていないのが原因の為、まずは知識・情報を付けることが必要です。しっかりとした教育・研修の時間を設けないと、その後タイプ2~5になってしまう可能性があります。

⇒タイプ2『すべきことはやった』
業務の目的や他の業務との関連性等、仕事の流れが理解できていないのが原因です。他との繋がりが見えず1つ1つの業務で完結していると勘違いしていることが多いです。

例えば、チェックイン時刻を過ぎているお客様に対して、上司に「到着時間を確認しておくように」と言われたとすると、電話して到着時間のみ確認して電話を切ってしまいます。
その電話で、食事の時間に間に合わないから食事は部屋に一度に運ぶスタイルになってしまうことの了承を頂くとスムーズであるにも関わらず、そこまでの気が回りません。

『何のために到着時間を確認するのか?』と電話をする目的を理解させ、回答によってどの部署にどのような影響が起こるのかを、フローチャート等を作って目に見える形で理解させる必要があります。

⇒タイプ3『言われていないからやらない』
気が付いているのに敢えてやらない、常に自分ではなく周りのせいにするという少しひねくれた性格が原因です。

例えば、上司に「朝食バイキング会場の湯呑みを並べておいて」と言われたらただ単に湯呑みを並べます。湯呑みの裏には宿名が入っていて揃えれば見た目が綺麗であるにも関わらずやろうとしない。それだけならまだしも、他のスタッフが揃えてていると「そこまでしなくて良い!」と口出しをします。

『湯呑みの並べ方1つでどれだけ見た目の印象が良く相手が気持ちが良いか?』
と業務の先には常に相手が存在していること、ひと手間かけることで生み出される付加価値の大きさについて一緒に確認し理解してもらうと良いでしょう。

⇒タイプ4『言われていないことをしていいのかわからない』
引っ込み思案の性格が原因ですので、「何かあれば責任を取るから気が付いたらどんどん行動してほしい」とまずは上司が判断してあげることが必要です。

例えば、上司に「事務所のPCで今日の予約をチェックしてほしい」を言われて予約をチェックする際に“エラー”という文字表示が見えておかしいなと思ったけれどもベテランの予約スタッフがいるから余計なことは言いません。その結果、接続に不具合があり、前日から予約通知が流れてきていないことが大分後になって発覚した。

このように気付く力や、素晴らしいアイデアを持っていながら、口下手ゆえに進言できない方もいますので、積極的に行動しやすい環境を整えたり、定期的に気が付いたことを文字ベースで提出する機会を設けるのも良いでしょう。

⇒タイプ5『自分がやらなくても他の誰かがやるからいいや』
とにかく責任感がなく面倒臭がる性格が原因です。いつも誰かがフォローしてくれるという環境への甘えもある為、敢えて誰もフォローしてくれないという環境を作ることも効果的です。

例えば、「食事処の空調を確認してきて」と言われて食事処に行き適温であることを確認しに行き、その際に、当日キャンセルになったお客様のテーブルセットが組まれているのに気が付きますが、「関連部署には連絡したし、きっとこれから片付けるのだろう」と勝手に推測し、自分で調理場や仲居さんに再度確認するのを怠ります。その結果、食事時間になってキャンセルの連絡が上手くいっていなかったことが判明し、食事を作る手間と食材が無駄になってしまいます。

上記の場合、食事の手間賃と無駄にした食材でどれだけのロスが出たのか等、問題を放置することで会社にどれだけの損害が及ぶのかを数字を提示して認識させます。
併せて、「今日のフロント周りの準備は全て任せます」等と小さな仕事でも良いので1つのことを全て任せるという経験を何度も積ませると良いでしょう。


タイプ1はこれからの成長が期待できるのでそれはさておき、タイプ2~5に共通するのは自分で考えさせる/判断させる機会を設けるということです。
『言われたことしかしない人』のタイプを上記を参考に分類してアプローチを変えてみるとこれまでとは違う変化が見られるかもしれません。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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