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7月からの県民割延長・全国を対象とした観光需要喚起策実施を迎える前に、確認したい既存予約への対応

Posted on 2022-06-20

6月上旬に県民割を使って旅行をしようと、5月中旬に私の住む神奈川県内の宿泊施設にOTA(一休)経由でオンライン予約をしました。

その時点では県民割の対象期間が5月末でしたので、県民割を使っての予約ができず、とりあえずはその時に販売されていた最安値のタイムセールプランで予約を入れました。予約の際の備考欄には、県民割が延長になり、宿泊日が対象期間となるのであれば使いたい、旨を記載しておきました。

そのプランではキャンセル料が一週間前からかかる為、一週間前の時点で県民割が延長になっていれば予約を取り直さないと行けないと気にかけていましたが、県民割の延長自体は発表されたものの、一休側でのクーポンが取得できるようになるのは約一週間後という状況でした。

一休での予約をキャンセルして既に県民割が適用できる自社サイトでの予約に切り替えようと思っても、自社サイトでは通常料金での販売しかなく、かえって割高になってしまいます。

今回予約した宿は全国に複数箇所の宿を運営するグループの施設でしたので、恐らくは電話口の従業員に「直接予約に切り替えて県民割を適用してほしい」と交渉したところで、受け入れてもらえないだろう、今回は県民割の適用は諦めよう等と思っていたところ、宿側から予約確認の電話がありました。

折角なのでダメで元々の気持ちで「一休で予約したのと同じ料金で直接予約に切り替えて県民割を適用してもらえませんか?」と申し出てみたところ、案の定「予約を取り直していただくしかありません。お電話では通常料金でのご案内となりますので、このままの予約でご利用いただいた方がお得かと存じます」と予想通りの回答で、大人しく当初の予約のまま宿泊することにしました。

ちなみに弊社のご支援先でこの話をすると「うちなら喜んで振り替えますけどね!」と即答されます。

それもそのはず、仮に家族4人で通常料金で10万円の宿泊料金だったとして、直接予約であれば宿には10万円の収入が入ります。
それがOTA経由であれば販売手数料が取られ、9万円の収入にしかなりません。同じプランをOTAのセールで10%OFFで販売していれば、9万円から販売手数料が取られ8万円の収入にしかなりません。
直接予約であれば同料金で予約を受けても9万円の収入になります。

今回の宿は150室規模の大型施設でしたので、私のような県民割を利用したいという宿泊客に対して、そのような便宜を図れれば数十万円規模の利益増額に貢献したことでしょう。
それだけでなく宿泊客側の満足度も抜群に上がるでしょうし、宿泊施設と宿泊客の双方にとって良いこと尽くしです。

経営者自身が予約業務に携わる家族経営の宿や幹部人材がしっかりしている宿であれば、私のような宿泊客に対して臨機応変な対応ができ、利益貢献できますが、大型企業の運営する宿や大型施設で一社員として予約業務に携わっている従業員ではなかなかこのような対応ができないことが多いです。
(対応の手間を考え意図的にしていないケースもあります)

このような場面に出くわすと、家族経営の強みを改めて認識します。


さて、この県民割も6月17日の観光庁の報道で、下記の通り7月14日迄延長されることが判っています。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000560.html
―――
6月中の感染状況を見極めた上で、全国を対象とした需要喚起策を7月前半より実施しますので、お知らせします。

・ 6月中の感染状況を見極めた上で、感染状況の改善が確認できれば、7月 前半より、全国を対象とした観光需要喚起策を実施します。
・ 実施に際しては、都道府県と協議を行い、感染状況等を踏まえて実施を希望しない都道府県から申し出があれば、当該都道府県を目的地とする旅行を支援対象から除外することとします。
・ また、旅行需要の分散、地方への観光に対する配慮の観点から、割引率・割引上限額等を新たに設定いたします(詳細は別紙参照)。
・ 今後の観光需要喚起策については、感染状況や観光需要の動向等を踏まえて臨機応変に対応していくこととし、今般の措置の実施期間は、当面8月末まで(最繁忙期は除外)とします。
・ なお、現在実施中のいわゆる県民割の期間は、令和4年7月14日宿泊分(7月15日チェックアウト分)まで延長いたします。
―――

文中の(詳細は別紙参照)とある割引上限額は、下記の通りです。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001486712.pdf
―――
<割引率>40%

<割引上限額>
・交通付旅行商品:8,000円(一泊当たり)(鉄道、バス、航空など)
・上記以外   :5,000円

<クーポン券>平日:3,000円 休日:1,000円
―――

クーポン券の平日と休日の区分も明記されていない状態ですが、ようやくここまでの具体的な話が出てきたという感じです。


皆様の宿でもそうかと思いますが、宿泊施設は一般的に県民割の延長やいわゆるGoToトラベルのような全国を対象とした需要喚起策の実施がわかると途端に割引プランの販売を取り下げます。

7月は県民割が延長になるか定かではなく、予約状況も芳しくないからと割引プランを販売していた宿が、今回の観光庁の報道を見て慌てて割引プランを止める動きに出ます。
国が【需要喚起策】と言っているように、宿泊需要が盛り上がる為、需給バランスを考えれば当然の行動と言えます。

そうなると、今回の私のように、県民割や“全国を対象とした需要喚起策”が適用される前に割引料金で予約したものの、旅行補助を適用させるために予約を取り直そうと思ってももう同じ割引率のプランが販売されてない。
予約を取り直すと正規料金になり損をした気分になるので、予約時の料金でも適用してほしい、という予約客が一定数出ることが想定されます。
(既存予約にも補助が後付けできればこのような心配をすることも無いのですが)

そのため、今のうちにこのようなお客様への対応をどうするかについて話合っておくことが望ましいです。
例えば
・お客様にとっても宿にとってもお互いにとって利益があるように、相談があれば同料金で補助が適用されるように予約を振り替えてあげる
・スムーズに対応できる社内体制が築けずトラブルが想定されるため、一律予約の取り直しをお願いする
等、それぞれの宿の状況に応じて対応を決めれば良いと思います。

いずれにせよ、今一度予約に携わる従業員全員でルールを確立しておくことをお勧めします。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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