blog

失敗しないギグワーカーとの付き合い方

Posted on 2022-09-01

ご支援先で、「パブリックスペースの多目的トイレで子供のおむつ替えをしようと順番待ちをしていたお客様から大クレームがはいった」とのお話がありました。

事情を伺うと、こちらのお客様は多目的トイレの前で、前の方がなかなか出てこないためしばらくドアの前で待っていたとのこと、ようやく出てきたと思いきや制服を着た従業員が中でたばこを吸った後で出てきたいたとのことでした。

この従業員は臨時で雇用した派遣スタッフだったそうですが、お客様に言い訳が通用するわけもなく、ひたすら謝罪を続けたそうです。

宿泊業界を含めたサービス業界では相変わらず人材難で、求人を出してもなかなか良い人に巡り合えないどころか、エントリーすら無いという状態が続いています。

本来は「貴社で働かせてください!」と自ら皆さんの企業での採用を希望して働きに来てくれる正社員・パートスタッフに囲まれて運営ができればこれ以上有難いことはないですが、そんな状態は夢のまた夢。
現実は、特段に皆さんの企業で働きたいという意思を持たずに「単純にお金を稼ぎたい」という派遣スタッフに頼らざるを得ない状況が続いています。

自分が働く会社に何の思い入れも無いからこそ、冒頭のようなトラブルを起こす派遣スタッフがいるのでしょう。

このような最中、最近では求職者にとってこれ以上楽で手軽なことは無いようなサービスも出てきました。
旧来の派遣会社のような面接、登録、履歴書が不要で、最短1時間から働くことが出来て、働いた直後に即金で報酬がもらえる求職サービスというよりは、もはやマッチングサービスと言った方が適切なポータルです。

このマッチングサービスは企業側にもお手軽で多くのメリットがあります。
最近私が調べたマッチングサービス社のサイトを調べると、非常に考えられていて、各種税金や保険手続の発生しない範囲となるように、サービスを下記の通り制限しているとの記載がありました。
・雇用企業が所轄労働基準監督署への届け出を避けるため、週40時間までの労働制限
・雇用企業が社会保険の加入手続きを避けるため、同企業での報酬は月額88,000円まで
・雇用企業が給与支払い報告書の提出を避けるため、同企業での報酬は年間30万円まで

それだけでなく、通常の求人ではアプローチと出来ないような層の方たちに働いてもらうことができるのもメリットです。
例えば、
・1社の企業にパート採用されるほどではないがお小遣い稼ぎがしたい
・正社員で働いている本業があるものの社会勉強のために隙間時間で色々な職場を経験してみたい
・正社員/パートとして求人に応募する前にどんな企業か職場体験をしてみたい
等と考えている方を雇用できることが想定されます。

現に弊社のご支援先でもこのようなマッチングサービスを活用していて、自社で採用したいと思える人材に巡り合い、正社員への打診をしてみたら快諾を得られて今後は正社員として働いてもらうことが決まった、採用費用をほぼかけずに良い人材を採用できた!、と喜んでいらっしゃるところもあります。

ワーカーにとっても企業にとっても煩雑な事務手続きが不要で利便性が高く、Uberを皮切りにこのような働き方・求人/求職の仕方も認知されるようになってきた中で、今後益々このようなギグエコノミー(※)が一般化していくものと予想しています。
(※)ギグエコノミー(Gig Economy)とは、インターネットを通じて単発の仕事を受注する働き方をベースとした経済の仕組み。

しかしながら良い話がある一方で、冒頭で紹介したようなトラブルは益々増えるものと考えられます。
企業が経営者・従業員と一丸となってコツコツと築いてきた信頼を一気に崩されるようなことが起こるリスクが高まることは否定できません。

手続きが超簡単なうえ、求人したい企業から引く手あまたで、ある意味では“無責任に働ける”ワーカーです。

穿った見方をしてしまえば、ある雇用先で多少トラブルを起こしたところで、2度と働かなければ良い、別の雇用先の仕事を探せば良い。(当然マッチングサービスの企業側もワーカー評価等の対策を行っているころもあります)
仮に自分の起こしたトラブルで、この企業のマッチングサービスが使えなくなれば、他のマッチングサービスを利用すれば良い。と考えている人がいないとは言い切れません。

ギグワーカーの中にはもちろん真面目で素晴らしい仕事をする方も多く登録されているでしょうが、「旅の恥は搔き捨て」的な働き方をするワーカーもいると考えられます。

サービス業でギグワーカーを雇用して仕事をしてもらうときには、まずは、お金や、お客様と直接的にも間接的にもかかわらない仕事を任せることをお勧めします。
この場合の間接的というのはお客様の個人情報に触れる部分を指します。

仮に接客部門の人材が足りないのであっても、可能であれば、お金やお客様に携わらない他の部門で働く正社員や信頼できるパート社員に一時的に接客部門で働いてもらえないかを打診して、そのスタッフの代わりにギグワーカーに働いてもらうことをお勧めします。

何度か同じギグワーカーに働いてもらって、信頼できる人と確信できた時に、お金やお客様にかかわる業務に就いてもらうと良いでしょう。

 

******************************************************************************

株式会社観光文化研究所 井川今日子

*観光文化研究所公式HPはこちら。

*ブログでは書けないDEEPな内容!?メルマガ登録はこちらから。

*おもてなし接客本、出版しました!「ちょっとした心づかいでこんなに変わる!おもてなし接客術」

Comment









2022年10月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

アーカイブ

サイト内検索