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ベトナム実習生の住民・所得税免除なるか!?

Posted on 2022-09-12

【ベトナム】実習生の住民・所得税免除を要請、厚労相に
https://news.yahoo.co.jp/articles/d220f214edc336eb553104fed9eba0f9acb643c1
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日本を訪問しているベトナムのダオ・ゴック・ズン労働・傷病軍人・社会事業相は5日、東京都内で加藤勝信厚生労働相と会談した。ズン氏は加藤氏に対して、技能実習生や特定技能資格で日本に滞在するベトナム人労働者の受け入れ対象職種の拡大や、技能実習生に対する住民税・所得税の免除を考慮するよう要請した。
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というニュースがありました。

このニュースでベトナムが日本と租税条約を結んでおらず、現在に至るまで二重課税の状態であったことを知りました。

外国人であっても日本で働く場合、原則として、日本人と同様に賃金から所得税(国税)と住民税(地方税)を天引きされますが、出身国と日本国との間で租税条約が締結されている場合は、これらの税が免除されることがあります。

租税条約ネットワークについての記載は外務省のサイトにあり、150もの国・地域に適用されていることが判ります。
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/tax_convention/index.htm

外国人技能実習生の主な出身国の租税条約の概要として下記の通り紹介されています。
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■ベトナム
 原則通り課税

■中国
 生計、教育又は訓練のために受け取る給付又は所得は免税

■フィリピン
 年間1500米ドルを超えないものは免税(3年間に限ります)(所得税に限る)

■インドネシア
 年間60万円を超えないものは免税(5年間に限ります)

■タイ
 5年を超えない期間内の実習に係る所得は免税(その所得が生計及び教育に 必要な収入を構成する場合に限ります)(所得税に限る)

■スリランカ
 年間36万円を超えないものは免税(所得税に限る)

※ミャンマー、カンボジア、モンゴルおよびラオス等とは、租税条約を締結し ていません。
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https://www.otit.go.jp/files/user/docs/200925-1.pdf
(OTIT外国人技能実習機構・2019年8月時点の資料より)

こう見ると、中国とタイは他国に比べて大分良い条約が締結されているように思います。

ところで、特定技能の在留資格で日本へ働きにくることが多い国ランキングですが、出入国在留管理庁の令和4年6月末時点のデータによると、下記の通りでした。
1位 ベトナム
2位 インドネシア
3位 フィリピン
4位 中国
5位 ミャンマー

各国の税制についてジェトロのサイトで調べてみると、

1位 ベトナム
 給与所得 5~35%の累進税率
 
2位 インドネシア
 個人所得税 30~35%
 
3位 フィリピン
 個人所得税 累進税率20~35%

4位 中国
 給与所得 3%~45%の超過累進税率
 
5位 ミャンマー
 給与所得その他の所得 0~25%の累進税率

ちなみに日本での所得税の税率は5%~45%の累進課税ですが、上記諸外国と比較しても違和感がないパーセンテージかと思います。
(※細かく見れば、課税対象金額等条件に違いはあります)

こうみると同じ金額を稼いでも、中国やタイ出身と、租税条約の無いベトナム出身の場合では、日本での手取り金額が少なくとも年収の1割は違ってくる上、母国でも日本での所得に対して税金が満額取られるとなると、両国に納めるべき税金として相当な金額が徴収されているものと思います。

ベトナムの人口は、9,700万人。働いて経済を支える15歳以上65歳未満の人口の比率が圧倒的に高い状態で人口ボーナス期とも言われています。

租税条約の形態や条件は国によって異なりますが、ベトナムとの租税条約が締結されれば、今以上に日本の労働市場に興味を持つベトナム人が急増することが予想されます。

今後(も)、外国人人材の活用を考えている方はベトナム市場の動向を調べておくと良いかもしれません。

 

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井川今日子

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