「2020年09月」の記事一覧

“脱プラ”に動き出す観光業界

Posted on 2020-09-29

観光業界でも脱プラスチック化への取り組みが進んでいます。

 

日本は1人あたりのプラスチック容器包装の廃棄量が米国に次いで世界2位と言われており、間接的なものを含めると海洋プラスチックゴミも大量に排出している国と言われています。分かりやすい例で言うと、プラスチック製のレジ袋や、食品トレー等の容器、ストロー、ペットボトル等の排出量が多く、それを削減する必要性に迫られており、大企業を中心に脱プラを推進しています。

 

直近のニュースでは、スターバックスが11月から、一部のアイスドリンクのカップを、使い捨てのプラスチックカップから「紙製カップ」に変更することを発表したとありました。蓋も、ストローを使わずに飲める形のものに変更するとのことです。

 

先日北海道に視察に行きました。航空会社はJALを利用したところ、機内サービスのドリンクと一緒に提供されるストローが紙になっていました。

宿泊した施設では、客室にペットボトルのミネラルウォーターが人数分セットされているものの、「ペットボトルは廃棄せずに水の補充に再利用ください。空のペットボトルはゴミ箱に入れずに、テーブルの上に置いてください。リサイクル致します」との注意喚起がされていて感心しました。

 

ただし、なんとなく企業本位で統一性・一貫性が無いのが気に掛かりました。JALのストローは紙製になっていたものの、蓋はプラスチックのまま。宿泊施設では、ウォーターディスペンサーは設置されていたものの、ペットボトルや水筒を洗う施設は無し。プラスチックのストローの提供は無かったものの、コーヒーのマドラーはプラスチック製の物を提供する等、統一性が無いのです。両者ともに脱プラを推進している姿勢はみられるのですが、今一つ一貫性が無く、パフォーマンスになってしまっているのが普及が加速度的に進まない1つの原因となっているのではないでしょうか。(恐らく両者も段階的に取り組んでいく過渡期なのでしょうが、現時点での見解です)

 

私自身も脱プラを含めた環境問題に関心があり、極力ペットボトルを使用せずマイボトルを持ち歩くようにしていますが、徹底できていないのが現状です。

理由は、日帰りなら問題ないのですが、宿泊が伴うと水筒を洗う場所と水筒への水分補給困り、結局ペットボトルの飲み物を購入してしまいます。キッズウェルカムの宿泊施設では、哺乳瓶等が洗えるキッチンの流しのようなスペースがあり、そこで水筒を洗えないこともないのですが、哺乳瓶を洗う場所で水筒を洗うのは気が引けるし、そのような施設をお客様向けに提供していないところがほとんどです。

また、水筒が洗えたところで補充するウォーターディスペンサー等が無く、翌日の飲み物を補充するのに結局ペットボトルの飲み物を購入するしか選択肢が無いことも多いため、宿泊の場合はペットボトルに頼る他ありません。

脱プラのことを考え紙のパックのドリンクを買ったところで、水筒に入りきらないので、結局ペットボトルを購入せざるを得ないのです。

 

ペットボトルによる脱プラを推進するのであれば、社会全体でマイボトルを持参することを前提としたサービスや施設を用意することをセットで取り組まなければ普及は難しいと思います。

例えば、マイボトルを洗える施設やマイボトルに給水できるディスペンサーを各地に設けたりする必要があると考えています。

 

【持続可能な観光】を実現するために、宿泊業界でも環境への負担を減らすための取り組みが求められ、ゆくゆくは宿泊施設を選択する際の1つの選択基準となるでしょう。

脱プラだけではなく、ゴミの排出量や食品ロスの削減、クリーンエネルギーの導入等も今のうちに視野に入れて検討・準備をする必要がありそうです。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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