「2020年12月」の記事一覧

GoToトラベル事業一時停止措置の年末年始に備えて…

Posted on 2020-12-21

年末年始のGoToトラベル事業一時停止措置は皆様ご承知の通りで、いま現在もその対応に追われていることと思います。

詳細はこちら…「【更新】GoToトラベル事業の取扱いについて」
https://biz.goto.jata-net.or.jp/info/2020121401.html

年末年始は何もなくても満室になる繁忙期ですが、今年はGoToトラベル効果も相まって、各社早い段階から満室状態が続いていました。
それが今回の停止措置により、キャンセルの嵐です。

・旅行者としては、いくら予約成立時からキャンセル料が発生するプランであっても、12月14日(月)24時までにされていた既存予約について、12月24日(木)まで、無料でキャンセルが可能。

・キャンセルが発生した旅行・宿泊業者としては、年末年始に限った特別の措置として、キャンセル料発生の有無に関わらず、一律、旅行代金の50%に相当する額(上限は2万円/人泊)を本事業の予算から負担。

という措置が採られたため、

・そもそもGoToトラベル給付が無いと旅行をしないという人
・コロナ感染のリスクを懸念される人

は真っ先にキャンセルしたでしょう。

現段階で当該期間の旅行を取り止めないのは、

・GoToトラベルが無くても旅行には行きたい(旅行補助があっても無くても関係ない)という人
・別にGoToトラベルが無くても旅行には行けるが、いろんな理由で「どうしようかな?」と迷っている人
・GoToトラベルが使えない時点でそもそも旅行に行く気はないが、「もう少し待っていれば、何か良いことがあるかも?」と、無料キャンセル期間ギリギリまで粘る人。
・旅行会社や宿泊事業者に50%のキャンセル料が入るのは癪だから、自分の予約したプランのキャンセルポリシーに基づいて、キャンセル料金が掛からない日付けでキャンセルしようとしている人
・「もしかしたら、一時停止が解除になるかもしれない!」という楽観的な人
・そもそもGoToトラベルの一時停止の情報を知らない人

等が考えられると思います。

宿側としては、いくら既存の予約キャンセルで2万円を上限とした50%のキャンセル料が入るとはいえ、

・年末年始の食材の仕入れ(手配)をしてしまった
・人材の手配(契約)をしてしまった
・宿泊客が0組になるわけではないので休館はできない
・そのキャンセル料がいつ入金されるかわからない
 (余談ですが、私が8月中旬に旅行をしてGoToトラベルの事後申請をした旅行代の入金が12月17日(木)にありました。実に4ヶ月後です)

為、空いた部屋は積極的に販売して少しでも売上&利益を捻出しなければなりません。
年末年始迄もう時間がありませんので、食材等の内容を見直しながら、ある程度価格訴求をした商品を検討するのも一案です。

個人客が旅行を計画する時は、旅行日程の検討からはじまり、何度も旅行・周遊ルートを考えたり、宿の比較をしてようやっと予約行為を行うものです。
2~3時間かかるのは当たり前で、中には1日仕事になる人もいるでしょう。

キャンセルするのは数十秒で済むことですが、予約に至るまで長い時間プランニングして選んだ宿なので、それなりに宿への思い入れを持っていただいているお客様です。
今から年末年始商品を売り出したところで、新規客に訴求するよりは、一度はこの時期に泊まろうと予約をしてくださった“見込み客”に訴求した方が成約率が上がるのは明らかです。

そこで、宿側で影響できる人にターゲットを絞ってアプローチをすることをお勧めしています。

既にキャンセル済の人にはキャンセル理由を伺って、もしGoToトラベル給付が無いことが理由だとすれば、「GoToトラベルは一時停止となりましたが、(当館の企業努力により)以前よりも(元値が)お得なプランを販売いたしましたので、是非ご検討ください」と再度の予約検討を促す。

※【再周知】GoToトラベル事業の一時停止等の措置に伴う事業者による予約の付け替えについて
https://biz.goto.jata-net.or.jp/info/2020121801.html
の告知もありますが、既存予約者にキャンセルを促しているわけではなく、見込み客にアプローチを掛けているだけなので問題ないと考えます。

未だキャンセルしていない人へは、GoToトラベルの一時停止の情報を知らない人を撲滅することが重要です。このような方が宿に泊まりに来てトラブルになるのは目に見えているので、予めこのような人を無くす努力をするのが賢明です。

宿の規模によってはキャンセル者・未キャンセル者の両方にアプローチをするのは難しいこともありますし、日ごとの稼働状況によってキャンセル者と未キャンセル者へのアプローチのどちらが効果的かも変わってきます。

いずれにしろ優先順位を決めて、見込み客へのアプローチおよび、想定される当日のトラブルを未然に防ぐことに努めることで、少しでも実りの多い年末年始を迎えられることを願っております。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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『おもてなし接客術』㊻―「Go To限定客へのおもてなし」

Posted on 2020-12-12

旬刊旅行新聞12月11・21日号に掲載されたコラム『おもてなし接客術』㊻です。

「Go To限定客へのおもてなし」

 Go Toトラベルのキャンペーン期間中、普段と異なる“旅行予算帯”のお客様も多く来られます。

 そのお客様をタイプ別に分類すると、①普段通りの予算帯の宿に宿泊する②普段よりも高い予算帯の宿に宿泊する③普段よりも安い予算帯の宿に宿泊する――の3つに分類されます。
 
 トラブルが起こりやすいのは、②と③のお客様であるのは言うまでもありません。
 
 普段と違うお客様が来られるということは、それだけ新規客の割合が高くなることを意味します。
 
 新規客が多い=相手の“常識(認識)”が分からないこともあるので、トラブルも少なくありません。
 
 ②のお客様を受け入れたケースでは、あるOTA(オンライン旅行会社)の1泊朝食付きのプランで滞在したお客様から、クチコミ評価1点を付けられたそうです。その投稿内容は「夕食が付いていると思った。夕食が付いていない旅館などあるのだろうか」というものでした。
 
 お客様の考える“予算帯”や、そのお客様の“常識”からすると、「旅館である以上、この金額なら夕食が付く」ということなのでしょう。
 
 ③のお客様を受け入れたケースでは、新規で連泊のお客様に、2日目に部屋の掃除などで、入って良いかどうかを確認しようと「お部屋はいかがなさいますか」と聞いたところ、「そのままにしておいてください」と言われたため、お客様が外出先から戻られてからリネン類の交換やアメニティ類を届けに、お部屋に伺おうと考えていたそうです。
 
 ところが、お客様が外出から戻って来て、お部屋に入るなり「ゴミの回収やタオルの交換など、何もしていないのはどういうことだ」と物凄い剣幕で怒られたそうです。
 
 恐らく、このお客様は普段からこの旅館と同等クラス、あるいはそれ以上の国内外のホテルに泊まり歩いておられており、ホテルタイプの“常識”を持ったまま、旅館に泊られたのだと思います。
 
 このように、国内の観光需要喚起のために、政府や自治体から多額の旅行補助があったり、海外旅行という旅行スタイルが制限されている間は、普段とは異なる“予算帯”で、異なる“常識(認識)”を持つお客様も多くなります。今の時期に接客・おもてなしをするうえでは、このことに留意しなければなりません。
 
 Go To期間中は、これまで接点を持てなかったたくさんのお客様と出会う絶好のチャンスでもあります。
 
 平常時にお越しになるお客様(リピーター)と比べて、利用頻度は少ないかも知れませんが、目の前のお客様の“常識(認識)”を理解・共有するように努めていただき、再度足を運びたくなる宿として印象に残せるよう、普段以上のきめ細やかなおもてなしを、提供していきたいものです。

 

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『お家騒動』で話題の家具販売店の凋落は為るべくしてなった

Posted on 2020-12-08

ここ数年「お家騒動」というキーワードでニュースを賑わしている家具販売会社の大手企業で接客を受ける機会がありました。

最近も社長辞任のニュースがあって経営が上手く行っていないのだなと思っていましたが、一顧客として一連の接客を受けてみたところ「為るべくしてなったのだな」と非常に納得のいく物でしたので今回のメルマガで紹介したいと思います。

まずは、その企業のある店舗に家具相談の予約を入れました。
チャットボット形式で氏名、電話番号、メールアドレス等の個人情報や、相談希望日の入力、現在の住まい、相談したい家具の種類等も入力していきます。

早速予約確定のメールが届いたのは好印象でした。
こちらの都合で日程変更の必要が出てしまい、そのメールに返事をする格好で別日の朝10時00分~に変更希望を出しました。
その変更依頼メールに関しても了承のレスポンスが早かったため、流石だと感心していました。

数時間後に「店舗の営業日が朝10時30分からのため10時30分に変更してほしい」という旨メールが届き、なぜ自分の店舗であるにも関わらず営業時間を把握できていないのだろう?と不信に思いました。
職業柄、メールに返信しなかったら電話連絡が来るだろうか?と試してみたくなってしまい、そのままにしていたところ何の連絡もなく当日を迎えました。

万が一私がメールを確認しておらず10時に来てしまったらどうするのだろう?と疑問に思います。
その時点で顧客の機嫌が悪くなっていて、接客がやりづらくなり、決まるものも決まらなくなり、店舗側にとって不利に働くのは明白なはずです。

10時半に店舗に行き名前を伝えると、担当者が付き直ぐに案内してもらえましたが、時間変更に対するメールのフォロー等は一切ありません。
担当者との挨拶の直後に、その担当者は携帯電話に出てしまい(しかも5分程度と長い)、その間待たされることになりました。
急に来店して接客に当たっていただいたのならまだしも、事前にアポイントを取って来店した客なのになぜ接客中に電話に出られるのだろう?と不満でしかありません。1回ならまだしも、通算2時間30分程度の接客中に4~5回も電話に出られたのは腹立たしくなりました。

家具の説明を受ける時に、型番毎の写真とサイズが落とし込まれたマグネットをパズルのように組み合わせて完成イメージが見られるボードを使うのですが、そのボードも恐らく前の人が使ったままで整理されておらずぐちゃぐちゃで非常に探しづらかったのもマイナスイメージでした。

一通りの接客を終えて見積を依頼すると、タブレットに型番を入力し画面で見せてくれた上で「後日郵送で送ります」と言われました。何故そこだけアナログなのか、“宝の持ち腐れ”とはこのことをいうのでしょう。

こちらとしては早速検討したかったので、「郵送は良いので、直ぐにPDFでメールで送ってもらえますか?」と依頼しました。
こちらとしてはその場ですぐに送っていただけるものと思い、帰宅して自宅で採寸しながらいつ見積りが届くかと待っていましたが、翌朝になっても届かないので、催促をするとすぐに送られてきました。

その後、フォローの連絡がある訳でもなく今に至ります。

以上がことの顛末です。

残念なことに、こちらの上場企業(家具販売会社)は全く顧客の行動を予想できていないの一言に尽きます。

・来店時間変更が伝わっていなかったらどうしよう?
・予約来店中のお客様の前で携帯電話に出たらお客様はどう思うだろう?
・整理整頓されていないツールを見せたらお客様はどう思うだろう?
・家具を見てテンションが上がっているお客様に、見積りを待たせたらどうなるだろう?
・見積り提示後に何もフォローをしなかったらどうなるだろう?

このようなことを想定した行動が全くとれていないのです。

旅館(に限らずですが)で働いているスタッフであれば、こんなことをしたら“百害あって一利なし”であることが直ぐに予測が付くのでこのような対応はしないでしょう。
とても上場している企業の接客レベルとは思えず、こちらの家具販売店との旅館スタッフとの接客レベルの圧倒的な開きを感じざるを得ませんでした。

旅館であれば、宿側からの変更依頼がある場合(例えば、希望の貸切風呂の時間の取れなかった等)は何度も電話をするし、メールも入れるのが普通です。
よく御支援先で、「まだ連絡が付かないんですよ」と相談を受けるケースが多々あります。
接客中に携帯電話に出るのはもっての外ですし、整理整頓していない場所を見せるのはご法度、公式サイトで宿の客室や料理、風呂の様子を見てもらって即時予約&決済ができるのは当然ですし、法人・団体・グループ旅行に見積りを提示してそのままというのはあり得ないことでしょう。

顧客行動を予測した対応が当たり前のようにできているのが旅館業。
他業種の接客を体感して、改めて旅館業の接客レベルの高さを認識した出来事でした。


・・・ちなみに、結局お目当ての家具は件の店舗では購入せず、超ローカル&良く言えば老舗の家具販売店での購入を決めました。
タブレット等の導入もなく、ショールームも昭和感の漂う雰囲気の家具店ですが、接客中に携帯電話の着信音が鳴っても応対することはなく、見積も電卓を叩きながら即座に出してもらえました。先述の家具ボードもきちんと整理整頓されていたのも好印象でした。
安い価格で購入できたのも理由の1つですが、接客対応に於いても全てがこちらの家具店の方が上回っていたのも決定打の1つでした。
仮に同じ価格であったとしてもこちらの店舗で購入していたと思います。

 

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GoToトラベルキャンペーンが2021年6月迄延長になりそうです。

Posted on 2020-12-07

GoToトラベルキャンペーンが2021年6月迄延長になりそうです。

旅館の現場からは嬉しいを通り越して、ただの悲鳴が聞こえてきそうですが…。

延長になるとしても、給付金の内容がどうなるのかが焦点になりそうです。

個人的には、現行の35%の割引+15%の地域共通クーポンのまま延長するのは賛同しません。

今回の延長では、春の行楽シーズンやGWも対象となる為、GoToトラベルの制度の見直しを行うのであれば、平日のみ利用できる、もしくは平日と休前日の割引幅を変える等を行うと良いと考えています。

そもそもGoToトラベルキャンペーンは需要喚起策のはずですので、元々需要がある日に制度利用させる必要はありません。

その分期間の再延長を行う等、関連業界にとって、GoToトラベル終了後にソフトランディングできるシナリオにすべきだと思います。

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