「2021年06月」の記事一覧

ワクチン接種の高齢者からGotoキャンペーンの適用を!

Posted on 2021-06-07

先週伺っていたご支援先で、「ワクチン接種を受けたから…と宿泊予約を入れてくださる高齢者の方が増えました」という嬉しいニュースに触れました。

ここ数週間で新型コロナウイルスのワクチンの供給量が大幅に増え、各地で集団接種や大規模接種会場の創設が進み、65歳以上(=高齢者)の接種率が加速度的に増えています。

日本経済新聞の特設サイト
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-vaccine-status/#firstIntakeStatusOfElderlyPeopleMap
によると、6月3日時点での国内のワクチン接種人数は1164万人で、全人口比の9.3%になりました。

高齢者に限って言えば、対象者3549万人のうち18.5%(656万人)が少なくとも1回の接種を完了しています。

地域別の高齢者接種割合を見ると、最も進んでいるのは和歌山県で32.6%、最も遅れているのは栃木県で11.7%という状況です。(恐らくは人口に対するワクチン接種のできる医療従事者の数の差が出ているのでしょう。)
なお、東京都は20.7%と5人に1人は接種ができているようです。

現時点で未接種の高齢者は2893万人いることになります。
また、現時点での1日あたりの接種回収は53万回ですので、いまの接種ペースで全高齢者が少なくとも1回目の接種を完了しようとすると、あと55日はかかる計算になり、ちょうど7月末頃になる見通しです。
(※高齢者に先行して接種が進んでいる医療従事者(480万人)の接種状況は、1回接種が99.7%、2回接種が69%ということですから、そちら側にもワクチン接種回数がいくことを考えると、高齢者が接種完了する時期は数日間遅くなることが考えられます。)

ところで、最近のニュースで、
「ハワイ州、ワクチン接種率7割超えで渡航制限撤廃へ PCR検査なく渡航可能に」
https://www.traicy.com/posts/20210605211131/
というものがありました。
ハワイ州知事が「ワクチン接種率が70%を超えた場合に渡航制限を撤廃する見通しを示した」というものです。

ハワイで新たに確認されている新型コロナウイルスの症例のうち99%が、ワクチン未接種者だというのですから、ワクチンの効果は絶大と言って良いのでしょう。

ちなみに同州では接種を促すために「ハワイアン航空の100万マイル」や、「高級車の1年間リース」、「ピザ1年食べ放題」等の賞品が当たるユニークな宝くじキャンペーンを始めたという事ですから、あまり接種をしたがらない州民が一定数いると推測できます。
現時点での日本では、高齢者に対してのみ接種予約を受付ており、接種したくても予約が取れないという状況ですが、仮に今後接種率が鈍化した地域等が出ればこのようなキャンペーンを打ち出すのも良い取り組みかも知れません。

さて、このハワイ州のワクチン接種率が7割を超えた時点で渡航制限を撤廃するという指標に則れば、日本もワクチン接種率が7割を超えた時点でGoToトラベル等の消費喚起策を再開しても良いことになります。
(ここではハワイ州と日本の人口差は敢えて度外視します)

日本の人口が1億2500万人ですから、その7割の8750万人が接種完了する時期を試算すると…
対象者は、8750万人から既に接種完了している1164万人を引いて7586万人となります。
この数字をいま現在の1日あたりの接種回数53万回で割ると143日後=約5ヶ月後と試算でき、11月頃には全国民の7割が少なくとも1回の接種を終えていることになります。

“接種率”を2回の接種と定義すると、途中の計算式は端折りますが、300日後=約10か月後となり、2022年3月頃には全国民の7割が2回の接種を終えているという計算になります。

(※あくまで計算上のペースで、ワクチン接種を拒む国民が一定数いることを踏まえると理想と現実には開きが出ることが予想されます)

上記を踏まえると、早くて11月、遅くても来年の3月頃には全ての都道府県で緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除され、都道府県市区町村の行政レベルを越えた全国的な旅行補助制度、Gotoトラベルキャンペーンが再び活発になっているのでは?という予測が立ちます。

しかしながら、特に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の影響を受けていて、域内の旅行補助が出ていないエリアではそんな頃まで待っていられないというのが本音だと思います。

そこで、日本では高齢者のワクチン接種が進んでいる為、地域にこだわらず、まずはワクチン接種をした65歳以上を対象にGoToトラベルを再開させるべきだと考えています。

厚生労働省のQ&A
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0069.html#:~:text=%E6%8E%A5%E7%A8%AE%E5%BE%8C%E3%80%81%E6%8E%A5%E7%A8%AE%E3%82%92%E5%8F%97%E3%81%91,%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%8C%E5%88%86%E3%81%8B%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
によれば、

―――
Q.ワクチン接種の証明書は発行されますか。

A.接種後、接種を受けた日付・場所と接種したワクチンの情報が記載された 接種済証が発行されます。
 接種を受けた後、接種を受けた日付・場所と接種したワクチンの情報が記載 された接種済証が発行されます。この接種済証を見れば、いつ、どこで、ど のワクチンを接種したのかが分かります。
―――

という記載があり、紙ベースか何かの「ワクチンパスポート」が発行されているはずですので、接種歴の有無はこちらを証明書にすれば事足ります。

これまでも観光業界にとって、
高齢者は、
 ・時間がある
 ・平日に旅行をしてくれる
 ・マーケットボリュームがある
 ・旅慣れている
 ・お金がある
という5大特典を持った有難い客層でしたので、この客層が戻ってきてくれるだけでも業界にとって目に見える形で恩恵が現れます。

今後は行政区分に囚われず、年齢及びワクチン接種の有無を条件に、GoToトラベルをはじめ、イート、イベント等のGotoキャンペーンの補助を受けられるような柔軟な制度構築が、段階的かつ確実な経済回復を進めて行く上で重要な手段ではないでしょうか。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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