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ワクチンパスポートとデジタル健康証明パスポート

Posted on 2021-04-12

様々な「経済・社会活動を活性させる切り札」としてのワクチンパスポート、「旅行再開の切り札になる」としてデジタル健康証明パスポートが取り上げられています。

ワクチン接種が最も進んでいるイスラエルでは、ホテル、ジム、レストラン、バー、コンサートに行くのにワクチン証明を必要とし、EU諸外国では入国規制を緩和するために、ASEAN諸国でも導入に向けての議論が進んでいます。
一方、アメリカではつい先日、差別やプライバシー・権利保護の観点から「ワクチンパスポート」導入しないと政府が決定しました。

翻って日本はというと、当初パスポート導入に否定的な見方でしたが、諸外国に倣って導入を検討する姿勢になりました。

ところで、4月8日時点の日本国内のワクチン接種は、
・必要回数のワクチン接種完了者が42万人(人口比:0.3%)
・ワクチンを 1 回以上接種者が107万人(人口比:0.8%)
 (Google>新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)>統計情報より)
という状況です。

4月9日現在、人口100人あたりの累計接種回数は、首位がイスラエルの112.5回であるのに対し、日本は僅か1.2回。主要先進各国に大幅な遅れを取っている状況です。
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-vaccine-status/#cumulativeVaccinationsPer100000ByCountry

国内でのワクチンパスポート導入の是非ですが、COVID-19のワクチンを接種するか否かの議論でも、「ワクチンパスポートの有無によって旅行や消費活動が妨げられてしまうのであれば、接種する」という意見も耳にします。
従って、ワクチン接種を促進したいのであればワクチンパスポートを導入するのが効果的だと考えます。

仮に導入された場合に、旅行・観光・宿泊業界がいかに活用するのか、業界全体としてパスポートの提示を義務化するのか、それとも個々の施設に委ねるのかも気になるところです。


続いて、デジタル健康証明パスポートですが、日本ではTeCOT(海外渡航者新型コロナウイルス検査センター/厚生労働省と経済産業省が運営)が医療機関からの委託を受け発行することになります。
国内外の航空会社を中心に導入が進んでいるスイスの財団が運営するコモンパスなどの国際規格への対応も視野に入れているとのことです。

経済産業省の「海外渡航者新型コロナウイルス検査センター運営委員会」の資料を見ていると、当初は渡航者自身の体温や症状・感染者との接触の有無に関する記述があったものの、これらは削除し、「健康状態」ではなく「陰性検査結果」を証明する内容に変更して進められているようです。
https://www.meti.go.jp/shingikai/external_economy/overseas_travelers/pdf/007_03_00.pdf 他)

ちなみに、TeCOTモバイルアプリ・デジタル証明機能が先週リリースされ、試しにアプリをダウンロードしましたが、ログインごとに登録メールアドレスに届くワンタイムパスワードを入力する必要があったり、ログインパスワード以外に4桁のPINコードの入力、生体認証も求められたりと、セキュリティ面はしっかりしているという印象でした。

さて、この仕組みが構築されればPCRの陰性を条件にした海外渡航をスムーズにできるようになるはずですが、実際にボーダレスに運用が開始される迄には相当な時間がかかることが予想されます。

というのも、まずは国ごとに承認しているワクチンが異なること。
日本では米ファイザー社と英アストラゼネカ社のワクチンを承認し、接種が進んでいるわけですが、逆を言えばモデルナ社やJ&J社他のワクチンは未だ承認されていません。
ワクチン接種をしていても、訪問先の国で承認されているワクチンでなければワクチン接種証明にならないということになるのでしょう。

それだけでなく、国ごとに求める様式も異なります。
例えば、
・米国、英国、オーストラリア、インド、台湾、カンボジア、チリ等は、陰性証明があればOK。<様式A>
・ロシア、オランダ、インドネシア、マレーシア、エジプト は<様式A>+署名・押印(医師、医療機関)等
・ベトナムは <様式A>+署名・押印、渡航情報詳細(滞在先)
といった具合です。

従って、現時点でデジタル健康証明パスポートのプラットフォーム自体は機能していても、国ごとに求める条件が揃っていないため、運用はできない状況です。

ワクチンの接種が進めば、近い将来、国内旅行はもとより海外旅行も夢ではない!、と思っている人も少なくないかも知れませんが、当面先になるものと考えています。
諸外国との出入国をスムーズにするためのこれらの摺り合わせを、今から進めて行くことを考えると、日本国民のワクチン接種希望者全員に接種が完了するのと、このプラットフォームが活用される段階になるのどちらが先になるのか等と憂慮してしまいます。

恐らくは、相手先国の国内のワクチン接種完了者の割合も渡航条件となるのでしょうから、先述の通り日本が先進国に比べて大幅に遅れを取っていることを考えると、日本にインバウンドの波が押し寄せるのは、世界的に海外旅行が再開してからしばらく後になってからになるのだろうと懸念します。
日本人が海外旅行に出られるのも然りで、まだしばらくは、国内のお客様の集客に専念せざるを得ない続きそうです。


ところで、ワクチン接種は旅行再開の切り札になることは間違いないでしょう。
“BEFORE COVID-19”の国内旅行を牽引していたのはアクティブシニアの客層であった訳で、その客層が感染を懸念して出歩かなくなっているのは旅行業界にとって大きな痛手となっているのは皆さんご承知の通りです。

日本ではまだまだワクチン接種対象者が限られており、ワクチン接種を拒む人の割合がどの程度あるのかは見えてきませんが、ワクチン接種に懐疑的な方も少なくないはずです。

観光・旅行・宿泊業界の発展・再起のことを考えると、業界を挙げてワクチン接種を促進するような働きかけをしていく必要があるのかも知れません。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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地域観光事業支援の実施について

Posted on 2021-03-29

去る3月26日、観光庁より「地域観光事業支援の実施について」報道発表がありました。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000503.html
(別紙)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001395416.pdf

内容を抜粋すると、
―――
今般、感染状況が落ち着いているステージ2相当以下とする都道府県が行う県内旅行の割引事業を財政的に支援する、「地域観光事業支援」を実施することといたしましたのでお知らせします。
 
 具体的には、GoToトラベル事業が再開するまでの間、ステージ2相当以下とする都道府県が、同一県内での旅行への割引支援を実施することを決定し、国による支援を希望する場合には、一人一泊当たり5,000円を上限として、
国から当該都道府県に補助金を交付します。
 
 また、旅行への割引支援と併せてクーポン等で土産物屋、飲食店、公共交通機関などの地域の幅広い産業に裨益する支援を実施する場合、一人一泊当たり2,000円を上限に追加して補助金を交付することといたします。
 
 4月1日(木)以降、準備が整った都道府県から順次開始し、当面5月末まで実施することを基本とし、予算規模は総額で約3,000億円を予定しています。
 
 詳細は別紙をご参照ください。
―――

要は、ステージ2相当以下の都道府県に限定して、同一県内での旅行補助、
・一人一泊当たり5,000円を上限(最大50%支援)
・日帰り旅行は1人1回あたり最大5,000円(最大50%支援)
・地域共通券等の支援策を併せて実施する場合は1人1泊あたり最大2,000円
を4月1日より開始するというものです。

なお、各都道府県毎のステージはこちらより確認できます。
https://news.yahoo.co.jp/pages/article/20200813
 ※ページを開いた後に「都道府県の状況」をクリックします

一時は、
・緊急事態宣言が解除になったらGoToトラベル事業も再開するのでは?
・GWはGoToトラベル事業の除外になるらしいから、GW明けに再開になるのでは?
・五輪が開催されるなら、五輪開催後にならないと再開にならないのでは?
等と色々な憶測が飛び交いましたが、個人的には思っていたよりも早い段階での再開となり、まずは安堵しています。

ところで、このステージ2という指標ですが、政府の分科会が示した指標によれば、
―――
感染者の漸増及び医療提供体制への負荷が蓄積する段階
3密環境などリスクの高い場所でクラスターが度々発生することで、感染者が漸増し、重症者が徐々に増加してくる。このため、保健所などの公衆衛生体制の負荷も増大するとともに、新型コロナウイルス感染症に対する医療以外の一般医療も並行して実施する中で、医療提供体制への負荷が蓄積しつつある。
―――
という、具体的な数字での定義はなく、いまいちよくわからない状況です。
一方、1つ上のステージ3になると、具体的な数字が示されていますので、それ未満であればステージ2以下という認識で良さそうです。

ちなみに、ステージ3を確認しておくと
―――
1.病床のひっ迫具合
<病床全体>
・最大確保病床の占有率…1/5以上
・現時点の確保病床数の占有率…1/4以上
<うち重病者用病床>
・最大確保病床の占有率…1/5以上
・現時点の確保病床数の占有率…1/4以上

2.療養者数
人口10万人当たりの全療養者数15人以上
※全療養者:入院者、自宅・宿泊療養者等を合わせた数

3.PCR陽性率
10%

4.新規報告数
15人/10万人/週 以上

5.直近一週間と先週一週間の比較
直近一週間が先週一週間より多い。

6.感染経路不明割合
50%
―――
この基準に達してしまうと、ステージ3となり、地域観光事業支援は打ち切りになるということです。
この支援事業がスタート、継続できるように、感染防止対策を徹底した日常生活を引き続き継続していくよう、国民一人一人が協力していきたいものです。

さて、今回の予算が3,000億円ということですが、仮に各都道府県に均等割りになると想定して47で割ると、1都道府県あたり63.8億円。
対象時期は4月1日~5月末日とのことですので、全61日となり、1都道府県あたり1日約1億円が配分されるという計算です。
1人当りの1泊の支援上限額が多く見積もって7,000円とのことですので、1都道府県あたり1日平均で補助を受けられるのは最低でも14,286人/日となり、4~5月のオフ&ショルダーシーズン、尚且つ外国人観光客がいない中でのことと考えると、充分な予算額と言えます。

一部の自治体では独自の旅行補助を行っていますが、予算額が限られていて、販売開始とともに即完売になるとの話も耳にしています。このような最中に国が補助金を出すという流れは金銭面での旅行促進に大きく貢献するでしょう。

それよりも、旅行に出るという消費活動を政府が後押しすることによる旅行者の心理面への働きかけの効果が非常に大きいというのが個人的な評価です。
GoToトラベル事業では、1人1泊当りの宿泊補助額が最大14,000円、それに加えて最大6,000円の地域クーポンが給付されたことと比較すると、今回の旅行支援額は大幅な減額となりますが、それよりも「旅行活動を正当化されること」の意味合いの方が強いものと思います。

観光・旅行、それから旅館業界にとっても待ちに待ったこの観光支援事業ですが、受け入れ側にとって気になるのが、「運用は各都道府県に委ねる」ということが記されている点です。

具体的には、
・補助の仕方がGoToトラベルキャンペーンの給付と同様、OTAから既に入っている予約も同一都道府県であれば自動的に対象になるのか?
・ステージ2からステージ3になってしまった場合、支援対象外になるのは何日後からか?その日をまたいだ旅行はどうなるのか?
・地域共通クーポンの使用可能エリアのスタンプはどうするのか?
 (GoToトラベル事業の時は、隣接都道府県が対象)
等、挙げればきりがありません。

いずれにしろ、政府としての方針は固まったため、今後は各都道府県の動向に
注視し、地域観光事業支援の開始に向けて準備を進めていくことが大切です。

 

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新入社員研修で伝えたい『人が接客をする価値』と『接客の3つのポイント』

Posted on 2021-03-16

間もなく4月を迎え、新入社員を迎える企業もあるかと存じます。

私もこの時期は旅館の新入社員研修を担当させていただいております。

昨年より新型コロナの感染拡大防止の為、引き続き接客場面や会話を控えている宿も多いですが、新入社員研修ではコロナ以前の普段通りの接客・おもてなしの重要性を伝えていきたいと考えております。

今年の新入社員研修でスタッフの皆さんに伝ようと思っているのは、『人がする接客の価値』についてです。

宿泊業界でも生産性向上やコロナ対応を目的として、自動精算機やチャットボット、ブッフェ会場での自動盛り付け機等を導入が進んでおり、人を介さない接客場面が徐々に増えつつあります。

そのような中で、スタッフがする接客というのはどういう意味を持つのかを考え、紙面で済まそうと思えば済ませられる説明を敢えて人がするという接客の必要性を見出して頂き、生身の人間が対応する価値を最大限表現してほしいと思っています。

併せて、旅館業の醍醐味である接客について以下の3つのポイントをお伝えしようと企画しています。

1.接客は掛け算である
2.接客業は信頼業である
3.コミュニケーションを正しく理解する

――――――――――――
1.接客は掛け算である
――――――――――――
旅館業はお客様との接点・接客時間が多いことからも、接客業の代表格であると言えます。旅館経営者の多くは、常にスタッフの接客力を上げたいと考えていることと思います。

接客を受けているお客様は、無意識にも常に宿を評価しています。
評価の仕方は足し算・引き算ではなく、掛け算であると認識しましょう。

仮に、以下のような評点基準を持っているとします。
◎(良く できている)・・・2点
〇(普通にできている)・・・1点
✖(全くできていない)・・・0点

例えば、身だしなみはしっかりできているけれど、表情に問題があるスタッフがいるとします。そうすると、身だしなみ⇒2点、表情⇒0点という評価が下されます。この時の計算式は、

 身だしなみ(2点)+表情(0点)=2点 ではなく、

 身だしなみ(2点)×表情(0点)=0点 となるということです。

他の項目で、いくら◎や○の評価を得られても、1項目で✖(0点)の評価を貰ってしまえば、評価は0点にしかならないということです。

これは接客だけでなく、あらゆる評価軸やスタッフにも置き換えて説明することができます。
例えば、いくら料理が良くても、清掃ができていなければ
料理◎(2点)×清掃✖(0点)=で0点の評価となってしまいますし、いくらスタッフAさんが良くても、スタッフBさんができていなければAさん◎(2点)×Bさん✖(0点)=0点の評価となってしまいます。

但し、ひとたび0点の評価をされてしまったからと言って諦める必要はありません。
お客様は、✖の評価を薄めたり帳消しできる出来事があれば、✖を除いた評価をしてくださいます。
実際に0点評価が少ないのはこのような心理状況が働いているためです。

従って、まずは0点評価を貰わない体制作りをすることが大切です。

――――――――――――
2.接客業は信頼業である
――――――――――――
顧客満足という言葉があります。リピーターやクチコミを生み、集客や売上を左右する非常に重要なものですが、この顧客満足を獲得するというは、お客様の信頼を獲得することだと考えています。

例えば、予約時に伝えた食材のアレルギー情報がきちんと接客の現場に伝わっていて他の食材が並んでいれば信頼できる宿になりますし、逆にアレルギー食材が堂々と目の前に並んでしまうようなことがあれば、信頼できない宿というレッテルを張られるでしょう。

このように、たった1つの顧客情報の伝達が上手く行ったか行かなかったかで宿の評価は180度変わります。

接客業に於いては、「お客様の信頼を失わずに、尚且つ新たな信頼を得られること」に注力しなければなりません。
信頼を失わないように努めることで安心できる滞在ができ、信頼を獲得することが顧客満足に繋がります。

【信頼を失わない】とは?
・常識のある対応ができること。
・宿泊プランに記載された通りの食事や特典を提供すること。
・予約時に伝えられた要望において、承諾したものに関してはきちんと履行す ること。
等が挙げられます。

【信頼を獲得する】とは?
・咄嗟の対応ができること。
・予め聞かされていないお客様からの要望や問い合わせにしっかりと対応できること。
・お客様の様子を観察しながら、気の利いた(先回りの)対応ができること。
等が挙げられます。

信頼の積み重ねが、企業としての信用を生んでいくことに繋がります。

まずは、信頼を失わない素地をしっかり整えてから、信頼を獲得するスキルを身に付けることをお勧めします。

―――――――――――――――――――――
3.コミュニケーションについて理解すること
―――――――――――――――――――――
そもそも「コミュニケーション」とは…
気持・意見などを、言葉などを通じて相手に伝えること。通じ合い。
社会生活を営む人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達。 動物個体間での、
身振りや音声・匂い等による情報の伝達。
という定義があります。

「気持ちや意見、知覚・感情・思考」の伝達というのがコミュニケーションです。
客室案内や料理説明をしてコミュニケーションをとったつもりになっているスタッフが多いですが、それは一方的な説明でしかなく、取り扱い説明書を読み上げているようなものです。

スタッフ自身が考えて発信したことがコミュニケーションですので、スタッフがお客様を気遣ったことや、興味・感心を持って質問したことこそがコミュニケーションです。

また、言葉だけでなく、身振りや音声、匂いもコミュニケーションの手段です
やはりスタッフ自身の気持ちや意見を表すものですので、相手にとって失礼な状態であれば、相手を侮辱していることにも繋がりかねず、非言語の部分からもお客様を尊重している姿勢を伝えなければなりません。

これらを踏まえて、お客様とコミュニケーションをとるとはどういうことかについて理解を深めるとより良い接客・おもてなしが提供できるようになります。


今年の新入社員研修では、このような点を踏まえつつ接客の形をお教えしたいと考えています。

 

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SNSを上手に活用しよう!

Posted on 2021-03-04

企業のマーケティングにSNSの活用が進んでいます。

ブログやメールマガジンでは、自社に関心があったり、自社と繋がりがある人にしか発信できなかったのが、SNSでは、シェアやハッシュタグ検索、いいね機能等で、“自社に関心があったり繋がりのある「友達・フォロアー」”の「友達・フォロアー」にまでアプローチできるのが、SNSの大きな特長と言えます。
また、スマートフォンにプッシュ通知を届けることができることで、開封率が高いのも大きな魅力の1つです。

既にSNSを活用している方(企業)も多いと思いますが、SNSをしっかりと活用していくための8つ流れを紹介します。

1.SNSの特性を把握する
2.SNSの投稿の種類を知る
3.ハッシュタグを活用する
4.フォロアー数の増やし方を知る
5.プロフィールをしっかり作り込む
6.ファンへのアクションをする
7.反響を把握する
8.投稿のガイドラインを作る


1.SNSの特性を把握する
まずは、各SNSの開発・運営会社や、ユーザー数、ユーザー層、投稿スタイル等を知り、自社の発信スタイルと相性が良かったり、客層と合う物を把握します。
FacebookとTwitterに連携してInstagramに投稿すると、それが自動的にアップされる仕組み等を理解します。


2.SNSの投稿の種類を知る
Instagramひとつとっても、投稿の種類が沢山あります。

〇フィード投稿
 …通常投稿。撮影した写真、1分の動画投稿可。
〇ストーリーズ
 …写真・動画の投稿やライブ配信ができる機能。投稿は通常24時間後、ライブ配信(15秒)は配信終了後に自動で消滅
〇ストーリーズハイライト
 …残しておきたいストーリーを任意の組み合わせでプロフィールに保存できる機能
〇IGTV動画
 …長尺動画(60秒以上、最大60分)
〇リール
 …短尺動画(30秒以内)
〇まとめ
 …ブログやカタログのようにコンテンツ化して公開できる機能。

告知したい内容が、どの種の投稿スタイルと相性が良いのかを考えて投稿すると良いでしょう。


3.ハッシュタグを活用する
コメントのキーワードにハッシュタグ「♯」を付けると、検索用キーワードとなり、そのハッシュタグをタップすることにより同じハッシュタグを使った投稿一覧画面にアクセスができます。

人気の高い検索キーワードを意識しながら取り入れるのも良いですし、(もちろん注目キーワードであっても、全く関連のないハッシュタグを置くことはお勧めできません!)キャンペーン的に自社オリジナルのハッシュタグを作成するのも良いと思います。


4.フォロアー数の増やし方を知る
SNS投稿を継続することへのモチベーション維持の1つがフォロワー数の増加です。
まずはアカウントを発見してもらう導線づくりをしっかりと行い、訪問者数を増やします。
併せて、フォロー率向上を狙って自社に関連する投稿を上げてくださった方への「いいね」やフォロー、コメントをする体制を整えておくと良いでしょう。


5.プロフィールをしっかり作り込む
プロフィール情報をしっかり作り込んでいるか否かで、企業のSNSに対する姿勢が見て取れ、それが企業の印象に繋がり、フォロー率にも大きく影響します。
一目見て企業のコンセプトや商品が伝わるよう、特長を明記することをお勧めします。


6.ファンへのアクションをする
上記、フォロー率向上のための施策と少し重複しますが、自社のアカウントや位置情報、自社に関連するハッシュタグを検索して、「いいね」やフォロー、コメントをしていきます。

好意的な内容の投稿ばかりではなく、批判的な内容の投稿を見つけることもあると思います。その際の対応についてもルールを決めておきます。


7.反響を把握する
各SNSごとにアクセス数やフォロワー数の推移、ユーザーの属性について把握できる分析ツールがありますので、定期的に把握をし、時には目標数値を設定する等効果的に活用していきます。


8.投稿のガイドラインを作る
SNSを安全に、効果的かつ継続的に運用していくためには、社内で投稿のルールおよびガイドラインを定めることをお勧めします。

ア.【SNS運用に対する心構え】
・情報が一度インターネット上で公開されると、後でそれを削除しても、記録 として恒久的に残る可能性があることを十分に理解して運用すること。

イ.【投稿内容の確認事項】
・対象物の背景に、お客様や第三者(無関係者)、顧客情報が写り込んでし まっていないか
・あらゆる状況・立場のお客様の目に触れることを想定して細心の注意を払えているか

ウ.【投稿スタイルの統一】
・写真や動画に文字を載せる場合は、1画面に1ヶ所だけに留める
・1投稿につき、絵文字は1~5点程度にする。
・1投稿につき、顔文字は0~3点程度にする。

エ.【公開する前に…】
・下書き状態で必ず責任者の確認(承認)を得てから【公開】する!

オ.【更新頻度】
・週に4回(1~2日に1回)更新する!

カ.【自社に関連する投稿へのアクション】
・1週間に一度、水曜日に点検する!(Instagram、Twitterを中心に)

キ.【個人のSNSアカウントの運用について】
・『個人のアカウント』は『会社情報』と紐づいていることを忘れないようにすること。

上記はルールやガイドラインのごく一部ですが、このような具合です。


観光業界の中でもSNSが成果に結びつきやすい業態とそうではない業態がある為、“SNSの更新自体”が目的にならないように意識することも必要です。
(※あくまで売上に貢献するための手段と考える必要があります)

本記事がSNSの今後の運営について何か1つでも参考になれば幸いです。

 

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GoToトラベル事業再開前に十分な検証を行い、現場の声を聞いてほしい

Posted on 2021-02-16

2月10日付けで観光庁のサイトにて「GoToトラベル事業における利用実績等について」が発表されました。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000499.html

概要を抜粋すると
―――
2020年7月22日~12月28日チェックアウト分の利用実績として、

利用人泊数…少なくとも約8,781万人泊

支援額…少なくとも約5,399億円
 宿泊・旅行代金の割引 …少なくとも約4,082億円
 地域共通クーポン利用額…少なくとも約1,317億円 ※10月1日~スタート

一人泊当たり割引支援額…約 4,649円
一人泊当たり旅行代金 …約13,282円
―――

コロナの影響が無かった令和元年8月~12月の日本人延べ宿泊数が2億1,258万人(観光庁・宿泊旅行統計調査より)であったのと比較すると、おおよそ前年同期比41.3%の利用実績であったことがわかります。

コロナ禍で、主に旅行消費の中心層である高齢者が出控えをしていたことを考えると、まずまずの数字なのかと思います。

『Go To トラベル事業における利用価格帯分布(7~10月/宿泊旅行)』
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001386457.pdf を見ると、
―――
宿泊単品は、“5,000円以上10,000円未満”の利用者が最も多い41.1%を占め、次いで“5,000円未満”が多く、比較的低価格帯の利用が中心となっている。
―――
という結果も公表されていました。

GoToトラベルが始まってから「単価が高い宿にばかりお客が集中している」といった話題が沸騰したため、このようなデータの発表に至ったかと思います。

ただし、料金のかからない幼児や数千円の施設使用料だけの幼児、大人の半額程度の子供も大人と同様に単価算出の際の頭数にカウントされていることを考慮すると、実際の一人泊当たり旅行代金はもう少し高額になると推定されますので、鵜呑みにはできない指標であります。

GoToトラベルの事業予算は当初予算からするとかなり増額されており、当面の予算不足を補うため12月に予備費から約3119億円が支出され、さらに2020年度第3次補正予算案には約1兆311億円が計上され、総予算額が約2.7兆円となっています。

従って、上記の2020年12月28日チェックアウト分の利用実績における消化率は全体の20%にも達していません。
年末年始のキャンセル補填額でどの程度上振れするかは未知数ですが、かなり多めに見て倍額と試算しても40%未満と言えます。

閣議決定された追加経済対策では『6月末までとすることを基本の想定』とされているため、残りの60%、1兆6,200万円をそれまでに消化しきることが前提となっています。

とはいえ、2月13日現在、GoToトラベル再開の見込みは立っておらず、世間では「五輪が終わってから再開させるのでは?」という噂話も出てきている位です。
私個人的には、昨年のGoToトラベル事業のスタートが、旅行需要が高まる夏休み前であったことから、4月下旬の連休前に焦点を併せて再開するのではないかと見込んでいます。

仮に今直ぐにこれまでと同じ制度内容で再開したとしても、これまでの消化率や時期的なものを考慮すると、6月末までに消化しきるのは絶対に不可能と言えます。

GoToトラベル予算、事業再開なら十分消化は可能=赤羽国交相
https://jp.reuters.com/article/%EF%BC%A7%EF%BD%8F%EF%BC%B4%EF%BD%8F%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%99%E3%83%AB%E4%BA%88%E7%AE%97-%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E5%86%8D%E9%96%8B%E3%81%AA%E3%82%89%E5%8D%81%E5%88%86%E6%B6%88%E5%8C%96%E3%81%AF%E5%8F%AF%E8%83%BD%EF%BC%9D%E8%B5%A4%E7%BE%BD%E5%9B%BD%E4%BA%A4%E7%9B%B8-idJPL4N2KI1CN
において、
―――
「国内旅行需要は年間22兆円。うち4割がビジネス、6割が個人。
個人の50%が利用すると仮定しても毎月3000億円以上GoTo事業が利用されてもおかしくない」と試算を披露した。
―――
との記事がありましたが、どのような期間・根拠に基づいての試算なのでしょうか。私にとっては全くもって不明でした。

これまでのGoToトラベル事業期間に於いて、1度の支援額が大きいことによる
・当該事業期間中と終了した後の需要の落ち込み幅への懸念
・客層の悪化
等を理由に、旅行金額の50%という支援額の見直しを要望する声が各地で聞こえていました。

旅館では連日満室近くの予約が入るので、そのために派遣スタッフを雇ったりと、受け入れ態勢にも負担が大きいものでした。

改善案としては、1度の支援額を減らして、その分予算の消化スピードを遅らせて、長期間GoToトラベル事業の恩恵を受けられた方が利用者にとっても受け入れ側とっても良いのではないかという考えです。
稼働100%が短期間続くよりも、稼働70%が長期間続く方がバランスが保てますし、密を避けることにも繋がります。

それが、GoToトラベル事業予算の消化(使い切り)を目的としてしまうと、これまでよりも支援額を増額したり、条件緩和の方向に向かってしまうことが容易に想像できます。
そんなことになっては以前よりも状態が悪化することは目に見えてわかります。

GoToトラベルの一旦停止中である今こそ、こらまでの実績を検証し、宿泊業・観光業・旅行業の現場の声を参考に、事業期間の延長を主とした柔軟な議論を重ねてもらいたいと考えています。
GoToトラベル事業が失策ではなく、必要な経済対策であったと評価されるためにも大切なことです。

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