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ベトナム実習生の住民・所得税免除なるか!?

Posted on 2022-09-12

【ベトナム】実習生の住民・所得税免除を要請、厚労相に
https://news.yahoo.co.jp/articles/d220f214edc336eb553104fed9eba0f9acb643c1
―――
日本を訪問しているベトナムのダオ・ゴック・ズン労働・傷病軍人・社会事業相は5日、東京都内で加藤勝信厚生労働相と会談した。ズン氏は加藤氏に対して、技能実習生や特定技能資格で日本に滞在するベトナム人労働者の受け入れ対象職種の拡大や、技能実習生に対する住民税・所得税の免除を考慮するよう要請した。
―――
というニュースがありました。

このニュースでベトナムが日本と租税条約を結んでおらず、現在に至るまで二重課税の状態であったことを知りました。

外国人であっても日本で働く場合、原則として、日本人と同様に賃金から所得税(国税)と住民税(地方税)を天引きされますが、出身国と日本国との間で租税条約が締結されている場合は、これらの税が免除されることがあります。

租税条約ネットワークについての記載は外務省のサイトにあり、150もの国・地域に適用されていることが判ります。
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/tax_convention/index.htm

外国人技能実習生の主な出身国の租税条約の概要として下記の通り紹介されています。
―――
■ベトナム
 原則通り課税

■中国
 生計、教育又は訓練のために受け取る給付又は所得は免税

■フィリピン
 年間1500米ドルを超えないものは免税(3年間に限ります)(所得税に限る)

■インドネシア
 年間60万円を超えないものは免税(5年間に限ります)

■タイ
 5年を超えない期間内の実習に係る所得は免税(その所得が生計及び教育に 必要な収入を構成する場合に限ります)(所得税に限る)

■スリランカ
 年間36万円を超えないものは免税(所得税に限る)

※ミャンマー、カンボジア、モンゴルおよびラオス等とは、租税条約を締結し ていません。
―――
https://www.otit.go.jp/files/user/docs/200925-1.pdf
(OTIT外国人技能実習機構・2019年8月時点の資料より)

こう見ると、中国とタイは他国に比べて大分良い条約が締結されているように思います。

ところで、特定技能の在留資格で日本へ働きにくることが多い国ランキングですが、出入国在留管理庁の令和4年6月末時点のデータによると、下記の通りでした。
1位 ベトナム
2位 インドネシア
3位 フィリピン
4位 中国
5位 ミャンマー

各国の税制についてジェトロのサイトで調べてみると、

1位 ベトナム
 給与所得 5~35%の累進税率
 
2位 インドネシア
 個人所得税 30~35%
 
3位 フィリピン
 個人所得税 累進税率20~35%

4位 中国
 給与所得 3%~45%の超過累進税率
 
5位 ミャンマー
 給与所得その他の所得 0~25%の累進税率

ちなみに日本での所得税の税率は5%~45%の累進課税ですが、上記諸外国と比較しても違和感がないパーセンテージかと思います。
(※細かく見れば、課税対象金額等条件に違いはあります)

こうみると同じ金額を稼いでも、中国やタイ出身と、租税条約の無いベトナム出身の場合では、日本での手取り金額が少なくとも年収の1割は違ってくる上、母国でも日本での所得に対して税金が満額取られるとなると、両国に納めるべき税金として相当な金額が徴収されているものと思います。

ベトナムの人口は、9,700万人。働いて経済を支える15歳以上65歳未満の人口の比率が圧倒的に高い状態で人口ボーナス期とも言われています。

租税条約の形態や条件は国によって異なりますが、ベトナムとの租税条約が締結されれば、今以上に日本の労働市場に興味を持つベトナム人が急増することが予想されます。

今後(も)、外国人人材の活用を考えている方はベトナム市場の動向を調べておくと良いかもしれません。

 

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井川今日子

*おもてなし接客本、出版しました!「ちょっとした心づかいでこんなに変わる!おもてなし接客術」

失敗しないギグワーカーとの付き合い方

Posted on 2022-09-01

ご支援先で、「パブリックスペースの多目的トイレで子供のおむつ替えをしようと順番待ちをしていたお客様から大クレームがはいった」とのお話がありました。

事情を伺うと、こちらのお客様は多目的トイレの前で、前の方がなかなか出てこないためしばらくドアの前で待っていたとのこと、ようやく出てきたと思いきや制服を着た従業員が中でたばこを吸った後で出てきたいたとのことでした。

この従業員は臨時で雇用した派遣スタッフだったそうですが、お客様に言い訳が通用するわけもなく、ひたすら謝罪を続けたそうです。

宿泊業界を含めたサービス業界では相変わらず人材難で、求人を出してもなかなか良い人に巡り合えないどころか、エントリーすら無いという状態が続いています。

本来は「貴社で働かせてください!」と自ら皆さんの企業での採用を希望して働きに来てくれる正社員・パートスタッフに囲まれて運営ができればこれ以上有難いことはないですが、そんな状態は夢のまた夢。
現実は、特段に皆さんの企業で働きたいという意思を持たずに「単純にお金を稼ぎたい」という派遣スタッフに頼らざるを得ない状況が続いています。

自分が働く会社に何の思い入れも無いからこそ、冒頭のようなトラブルを起こす派遣スタッフがいるのでしょう。

このような最中、最近では求職者にとってこれ以上楽で手軽なことは無いようなサービスも出てきました。
旧来の派遣会社のような面接、登録、履歴書が不要で、最短1時間から働くことが出来て、働いた直後に即金で報酬がもらえる求職サービスというよりは、もはやマッチングサービスと言った方が適切なポータルです。

このマッチングサービスは企業側にもお手軽で多くのメリットがあります。
最近私が調べたマッチングサービス社のサイトを調べると、非常に考えられていて、各種税金や保険手続の発生しない範囲となるように、サービスを下記の通り制限しているとの記載がありました。
・雇用企業が所轄労働基準監督署への届け出を避けるため、週40時間までの労働制限
・雇用企業が社会保険の加入手続きを避けるため、同企業での報酬は月額88,000円まで
・雇用企業が給与支払い報告書の提出を避けるため、同企業での報酬は年間30万円まで

それだけでなく、通常の求人ではアプローチと出来ないような層の方たちに働いてもらうことができるのもメリットです。
例えば、
・1社の企業にパート採用されるほどではないがお小遣い稼ぎがしたい
・正社員で働いている本業があるものの社会勉強のために隙間時間で色々な職場を経験してみたい
・正社員/パートとして求人に応募する前にどんな企業か職場体験をしてみたい
等と考えている方を雇用できることが想定されます。

現に弊社のご支援先でもこのようなマッチングサービスを活用していて、自社で採用したいと思える人材に巡り合い、正社員への打診をしてみたら快諾を得られて今後は正社員として働いてもらうことが決まった、採用費用をほぼかけずに良い人材を採用できた!、と喜んでいらっしゃるところもあります。

ワーカーにとっても企業にとっても煩雑な事務手続きが不要で利便性が高く、Uberを皮切りにこのような働き方・求人/求職の仕方も認知されるようになってきた中で、今後益々このようなギグエコノミー(※)が一般化していくものと予想しています。
(※)ギグエコノミー(Gig Economy)とは、インターネットを通じて単発の仕事を受注する働き方をベースとした経済の仕組み。

しかしながら良い話がある一方で、冒頭で紹介したようなトラブルは益々増えるものと考えられます。
企業が経営者・従業員と一丸となってコツコツと築いてきた信頼を一気に崩されるようなことが起こるリスクが高まることは否定できません。

手続きが超簡単なうえ、求人したい企業から引く手あまたで、ある意味では“無責任に働ける”ワーカーです。

穿った見方をしてしまえば、ある雇用先で多少トラブルを起こしたところで、2度と働かなければ良い、別の雇用先の仕事を探せば良い。(当然マッチングサービスの企業側もワーカー評価等の対策を行っているころもあります)
仮に自分の起こしたトラブルで、この企業のマッチングサービスが使えなくなれば、他のマッチングサービスを利用すれば良い。と考えている人がいないとは言い切れません。

ギグワーカーの中にはもちろん真面目で素晴らしい仕事をする方も多く登録されているでしょうが、「旅の恥は搔き捨て」的な働き方をするワーカーもいると考えられます。

サービス業でギグワーカーを雇用して仕事をしてもらうときには、まずは、お金や、お客様と直接的にも間接的にもかかわらない仕事を任せることをお勧めします。
この場合の間接的というのはお客様の個人情報に触れる部分を指します。

仮に接客部門の人材が足りないのであっても、可能であれば、お金やお客様に携わらない他の部門で働く正社員や信頼できるパート社員に一時的に接客部門で働いてもらえないかを打診して、そのスタッフの代わりにギグワーカーに働いてもらうことをお勧めします。

何度か同じギグワーカーに働いてもらって、信頼できる人と確信できた時に、お金やお客様にかかわる業務に就いてもらうと良いでしょう。

 

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株式会社観光文化研究所 井川今日子

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緊急時の連絡手段として、出発前に公式HPをチェック頂くよう促そう

Posted on 2022-08-15

先日夏休み期間中の息子とその友人家族とで、世界初のリアル恐竜体験プロジェクト「ディノアライブ・プレミアム タイムダイバー 」というイベントに出掛けました。

出掛けたは良いものの、目的地の駅に着くと改札前に看板があり、

『前日の終演後、複数の関係者に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が確認されました。安全な公演実施に必要なスタッフ数の確保が困難であると判断したため、本日の公演を中止とさせていただきます。観劇をご予定されていたお客様には、直前のお知らせになってしまい、多大なるご迷惑をお掛け致しました。心よりお詫び申し上げます。』

という趣旨の張り紙があり、ぼう然としました。

事前に連絡があって然るべきだろうと苛立たしく思って登録したGmailアドレスのフォルダをよくよく確認してみると、イベント前日の夜8時に、しかも受信トレイの(デフォルトで表示される)メインタブではなく、わざわざ開かないと表示されないプロモーションタブ(←広告の類のメールが自動判別して振り分けられる)にメールが届いていたことに気が付きます。
通りで私も友人家族も揃って気が付かなかった訳です。
中止を知らせるアナウンスはこの前夜の1通のメールだけであったため、現地まで足を運んだのは、恐らく私たちの他にも多数いらっしゃったのだと思います。

幸い、お台場の近くで他の遊べる商業施設もあったため急遽予定を変更して、事なきを得ました。

私たちは家から目的地まで在来線を使って約1時間位の距離でしたので、「また日を改めれば良いや」程度で済みましたが、新幹線や飛行機を使って遠方から来ていたら堪らないだろうと想像します。

ちなみにこのエンターテインメントは、サッカーのメッシ選手らパリ・サンジェルマンFCの選手が訪れたことでも注目度の高いもので、全国の恐竜好きの人が訪れているものと思います。


コロナ陽性者が複数人出てしまい、急遽明日の営業が出来なくなるというこのような状況は、ギリギリの従業員数で運営している大多数の宿泊施設でいつ起きてもおかしくありません。

今日・明日の営業ができなくなったと決断した時点で、宿泊客に連絡を取り、まだ出発していない人には日を改めて頂いたり、キャンセルを検討していただく他、既に出発してしまったお客様には代替の近隣の宿泊施設を手配する必要が出てきます。

電話をして直ぐに連絡が取れるお客様は良いですが、電話に出ない上、留守電サービスを利用していないお客様の場合はメッセージを残すことができません。
また、営業不可の判定が早朝や深夜になってしまった場合は、その時間帯に電話をすることすら気が引けます。しかしながら、常識的に電話ができる時間を待っていては手遅れになってしまう可能性がある為、何かしらの手段でご宿泊頂けない状況を伝えることが大切です。

オンライン経由の予約の場合は、予約時にメールアドレスを頂いていることが多いため、メールで連絡することが可能です。しかしながらメールは電話とは異なり相手が確認したか迄は追跡することが出来ないため(開封通知を求めるような設定をすることが可能な場合もありますが)、メールを1通送っただけで「伝えた・伝わった」と要件を済ませることは出来ません。

先述の私のケースのようにプロモーションフォルダや、場合によっては迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうと、気が付くのが数日後ということも多々あります。

旅館に泊まりに来るのは比較的遠方から旅行でいらっしゃる宿泊客が多いです。
コロナ感染に限らず避けようが無い理由で宿が営業できなくなってしまったことは、お客様も「仕方ない」と理解をして下さることがほとんどですが、同じ理由であっても宿側の連絡体制が不十分であったことが原因で旅行が台無しになったとすれば、一転お客様の宿に対する印象は著しく下がり、再度予約につながることは無いでしょう。


それではお客様に緊急の連絡をしたい場合の対策としてどのようなことをすれば良いでしょうか。今回の利用者としての苦い経験から対策を考えてみました。

1.そもそも出発前に必ず公式HPをチェック頂くよう促す
予約電話や予約確認メールで、
『新型コロナウイルスの感染や自然災害の被害等により、急遽営業ができなくなる場合があります。緊急の連絡は、お客様へのご連絡と併せて、公式サイトのブログやSNSの公式アカウント等でもお知らせします。
電話のご不在やメール送受信エラー・未読等でお客様へのご連絡がスムーズにいかない場合が多々あります。
お手数ではございますが、ご出発前に今一度当館の公式HPをご確認いただいた上でご出発ください』
と告知をする。

2.電話で連絡
連絡すべき対象数にもよりますが、やはり相手と直接話をすることができる(=確実に伝えることができる)という点で電話が一番です。
留守電にメッセージは残したが直接話してはいない、もしくは繋がらない場合は、下記3.に進みます。

3.メールで連絡
電話で直接話せなかった、もしくは電話では対処できない程多数の場合は、メールで連絡します。
メールも1度だけ送信するのではなく、少し時間をおいて(とはいえ緊急の内容の為、30分~1時間程度)再度送信します。その場合、「先程と同じ内容ではございますが、重要事項の為、再度同じ内容のメールを送信いたします」と断りの文章を入れます。
深夜の場合は、早朝にも改めて再度メールを入れても良いと思います。

4.メールアドレスが判らない場合
予約時に伺った電話番号が携帯電話番号の方に限られますが、SMS(ショートメールサービス)を利用します。PMSの中にそのような機能が備わっているものもあるようですのでそのシステムを介してメッセージを送ったり、会社名義の携帯電話があればそこから配信するのも良いと思います。
但し、企業からの連絡手段としてあまり一般的でないため、フィッシングメールではないかと怪しまれたりする可能性もありますが、内容が内容だけに恐らくは信じてもらえると思います。

5.再度電話をする
やはり連絡すべき対象数にもよりますが、留守電やメール、SMS、公式HP等で緊急の内容をご確認頂けたかどうかを電話で確認する。


万が一の災害やコロナ感染等で緊急の連絡を要する場合の連絡手段を、今一度確認してみてはいかがでしょうか。

 

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低アルコール・ノンアルコールドリンクの充実を

Posted on 2022-08-01

クラフトビールブームの先駆者ヤッホーブルーイングが、低アルコ―ルビールを新発売するようです。

以下はそちらのニュースが取り上げられた記事の抜粋です。
―――
ヤッホーブルーイングは8月2日、醸造系クラフトドリンク「正気のサタン」(350ml、税込み235.44円)を東京都内のセブン-イレブン約2800店舗(2022年6月末現在)限定で先行発売する。

クラフトビールと同じ製法・原材料を採用したアルコール度数0.7%の炭酸飲料で、コロナ禍のプチぜいたく需要に対応。メインターゲットを30~40代の子育て層、仕事に家事に子育てに忙しい「ワーキング家事プレイヤー」と設定している。

ネーミングは、悪魔的なやみつき感がありながら、低アルコールで正気を失わず、心を満たせるというイメージから「正気のサタン」とした。
―――

ヤッホーブルーイング社が設定したメインターゲットにまさにドンピシャな私ですので、発売日を迎えたら都内でセブンイレブンを見つけたら覗いて購入したいと思っています。

また、今年に入ってから近所の鳥貴族に行くと、「低アルコール・ノンアルコール」のメニューがとても充実していて「ワーキング家事プレイヤー」かつアルコールに強くない私にとっては非常にテンションが上がるメニュー改定でした。
通常のアルコール飲料ですと1杯もしくは2杯が限界で、そのあとは無料のお茶かお水で食事をしますが、低アルコールやノンアルコール飲料であれば2~3杯は飲めるのでお酒を楽しめるからです。


このようにここ最近、低アルコール・ノンアルコール市場が拡大しているのを身をもって実感しています。

昨年サントリーがノンアルコール飲料市場が過去最大となり、今後も引き続き拡大するとの市場調査レポートをリリースしています。
―――
2020年のノンアルコール飲料市場は2,313万ケース※(対前年103%)と、2015年より6年連続で伸長が続き、過去最大の市場規模になったと推定されます。2021年には、さらに約2,570万ケース(対前年111%)と、市場規模は引き続き拡大すると見込まれます。
―――
出所)https://www.suntory.co.jp/news/article/mt_items/14008-1.pdf


また、この流れは日本国内に限ったことではなく、世界的な潮流でもあるようです。
以下はある調査機関のニュースリリースの一部抜粋です。
―――
-ノンアルコール飲料市場は、予測期間2022-2030年にかけて6.9%以上の健全な成長率が見込まれます。
2021年のノンアルコール飲料の世界市場規模は8,765億米ドルでした。ノンアルコール飲料の世界市場規模は、2022年から2030年までの予測期間において年平均成長率(CAGR)6.9%で推移し、2030年には2兆1326億米ドルに達すると予測されます。
―――
出所)https://reportocean.com/industry-verticals/sample-request?report_id=BWCC743


それもそのはず、これまでアルコールが全く飲めなかったり苦手だった人が飲む飲料がソフトドリンクしかなかったのに対し、ノンアルコール飲料(有料)がこれだけ充実してきたため当然の流れだと思います。


ところで、先日ご支援先で6月の宿泊売上、飲料売上、売店売上を2019年比で分析したところ、宿泊売上が75%に対し、飲料売上25%であることが判りました。

何かテコ入れをしないとということで、上記の事例も織り交ぜながらノンアルコール飲料と低アルコール飲料を充実させることを提案し、早速業者への問い合わせ等行動に移していただいています。

少し前までは、ノンアルコールというと安価な商品しかなかった印象ですが、ここ数年は、高級なノンナルコールワインや、ボトル入りの高級日本茶が普及しており、ノンアルコールは儲からないという旧来のイメージはもはやありません。
取り扱う商品をこだわれば、アルコール飲料と同料金もしくはそれ以上での提供でも全く問題ありません。

先述の通り、これまでアルコールを飲まなかったりアルコールが弱い人は低単価のソフトドリンクもしくは無料の水・お茶を頼むしかありませんでしたが、低アルコールやノンアルコール商品が充実すればそれだけドリンク注文が増え、単価アップに繋がることが期待できます。

ノンアルコール・低アルコール飲料の充実に課題を見出し、ラインナップの充実に取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

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スタッフの不満をあぶり出し離職を防ぐ社内アンケートの活用

Posted on 2022-07-18

従業員を雇っている以上、スタッフの離職は避けられない問題です。

スタッフの離職はコロナ如何にかかわらず発生する問題ですが、特に2020年~2021年にかけての深刻なコロナ感染対策で、勤務形態が一変したことで転職を考えたスタッフは少なく無く、例年以上に離職率が高くなった企業が多いように思います。

あるご支援先でもここ1年間で日本人・外国人問わずスタッフが相次いで離職していったことを受けて、女将が「社内に問題があるのでないか」と懸念され相談を受けました。

客室規模も小さく、いわゆる家族経営の旅館であったため、スタッフ数名が辞めたことによるインパクトが大きかったようです。
当然スタッフが辞めていったのには個々の事情があるはずですが、この夏に新たに新入社員を迎え入れるにあたって、いちど既存のスタッフが会社や仕事に対してどう思っているかを洗い出すことにしました。

外部の人間(=私)がスタッフ一人一人を面談をするというやり方もあるのですが、本音を引き出すためには匿名のwebフォームを利用した社内アンケートをするのが良いのでは?と提案し、採用頂くことになりました。
webのアンケートは紙のアンケートとは違って、筆跡で個人が特定できることもないですし、集計に手間がかからない点でもお勧めです。

なお、折角匿名のアンケートでスタッフの本音が聞き出せても、それに対してのフィードバックが無ければスタッフの士気が今以上に下げることになるのはわかっていたため、アンケート結果は全体研修で報告することは予め約束しています。

アンケート項目は以下の内容で英語も併記し、外国人スタッフには英語でも回答できるような環境を整えました。
===================================
1.一般論として、どんな上司・仲間と一緒に働きたいと思いますか?
 特に一緒に働きたいと思う上位3つを選んでください。

 ア.社会人としての基本ができている(身だしなみ、挨拶、言葉遣い、礼儀ほか)
 イ.夢やビジョンを持っている(会社をこういう風にしていきたい)
 ウ.嘘をつかない(時間や約束を守る)
 エ.言動が一致している(言葉だけでなくて行動も伴っている)
 オ.言ったことに一貫性がある(発言をコロコロ変えない)
 カ.機嫌の良し悪しの起伏が無い(常に同じテンションで接しやすい)
 キ.自分のことを評価してくれている(良い面も悪い面も)
 ク.仕事を任せてくれる(単純作業だけではなく責任のある仕事も)
 ケ.その他 /7.の回答欄でお知らせください

2.一般論として、どんな上司・仲間と一緒に“働きたくない”と思いますか?
 特に一緒に”働きたくない”と思う上位3つを選んでください。

 ア.社会人としての基本ができていない(身だしなみ、挨拶、言葉遣い、礼儀ほか)
 イ.夢やビジョンを持っていない(会社の将来像が語れない)
 ウ.嘘をつく(時間や約束を破る)
 エ.言動が一致していない(言葉だけで行動が伴っていない)
 オ.言ったことに一貫性がない(発言をコロコロ変える)
 カ.機嫌の良し悪しの起伏が激しい(顔色を伺う必要があり接しづらい)
 キ.自分のことを評価してくれてない(仕事に対するフィードバックが一切ない)
 ク.仕事を任せてくれない(期待や成長が感じられない)
 ケ.その他 Others /7.の回答欄でお知らせください

3.働いていて、やりづらい点や困っている点、悩んでいる点はありますか?

 ア.ある
 イ.ない

4.上記3.で「ある」と答えた方、具体的にどのような点がやりづらくて、
 どのような悩みがあるのかをできるだけ詳しく教えてください。

5.皆さんにとってより働き甲斐のある職場になる為に望むことはありますか?

6.上記5.で「ある」と答えた方、具体的にどのような望みがあるかをできる
 だけ詳しく教えてください。

7.その他、このアンケートの機会に上司や同僚に伝えておきたいことがあれば
 ご自由にお書きください。(感謝の気持ちでも苦情でも意気込みでも何でも
 結構です!)
===================================

匿名とはいえ、どのくらい本音が引き出せるかと不安をしていたものの、思いのほか率直な意見が飛び出し驚いたと同時に、あまりに率直過ぎる意見に社長・女将に報告するのも戸惑う程でしたが、本音が出ない形骸化したアンケートになるよりは遥かに良かったと思います。

あくまで今回のご支援先に限ったアンケート結果ですが、簡単にの1.2.についての報告をすると・・・
1.で最も得票が多かったのが、
―ア.社会人としての基本ができている(身だしなみ、挨拶、言葉遣い、礼儀ほか)
で、最も少なかったのが、
―ク.仕事を任せてくれる(単純作業だけではなく責任のある仕事も)
でした。

2.で最も得票が多かったのが、
―エ.言動が一致していない(言葉だけで行動が伴っていない)
―カ.機嫌の良し悪しの起伏が激しい(顔色を伺う必要があり接しづらい)
で、最も少なかったのが、
―キ.自分のことを評価してくれてない(仕事に対するフィードバックが一切ない)
―ク.仕事を任せてくれない(期待や成長が感じられない)
でした。

いずれも【仕事を任せてくれる】という項目の関心が低かったのが印象的でした。

3.以降の記述式の回答に関しては、全38個のコメントがありました。
どこの企業でも挙がるような、・給料が安い、・休みが少ない、・シフトが出るのが遅い 等が挙げられていた他、経営陣に対する非難や文句も少なくありませんでした。私から報告するのも憚られるような内容のものもあり、社長・女将も報告した際には相当なショックを受けていました

しかしながら、直ぐに冷静に受け止められて、非は認め、誤解がある点は説明をされていた姿は素晴らしく、そこから一緒になって改善策・対応策を考えていきました。
その後の全員参加の研修の場で、全38個のコメント1つ1つに丁寧に回答して社内アンケートを締めくくりました。


今回の社内アンケートのご支援をして感じたのは、普段ニコニコと挨拶をしてくれて働いているスタッフ達の中にもこのような批判や不満を抱えて働いているスタッフがいたという衝撃とともに、その一方で、いままで会社側が敢えてそのことについて聞いてこなかったから当然と言えば当然、ということでした。

また、いまこのタイミングでスタッフが会社や経営者に対する文句を言える機会があって(ガス抜きするタイミングを持てて)本当に良かったという安堵の気持ちも生まれました。
というのも、もしアンケートをしていなければスタッフはこの後もずっとこのネガティブな感情を引きずったまま仕事を続けていくことになり、それが離職の引き金になったのではと考えられるからです。
研修で経営陣のフィードバックを受けてのスタッフの本音は、正直なところよく判りませんが、恐らくそれまで以上にはスッキリしたことでしょう。

経営者側もスタッフから不満や批判をぶつけられてそれについて言及することで、気付かされる面が多々あったり、日常業務ではなかなか改めて説明するタイミングがもてなかったことを解説したり、誤解を晴らしたり、反論する機会を得られたこともアンケートをした甲斐があったと思います。

経営陣への批判に対する返しで特に印象的だったのは
「好きな子と嫌いな子の接し方に差がある」という批判に対し、
「話掛けやすい雰囲気の人と、話し掛けづらい雰囲気の人がいます。自ら話し 掛けづらい雰囲気を作っていませんか?」
というものでした。人の振り見て我が振り直せ、とはまさにこのことだと強く共感しました。


スタッフから批判・不満を引き出し、それに理解を示し対策を取ることで少しでも離職を防いだり、或いは経営者の考えを改めて伝えることを目的に、スタッフの意見を引き出す上でも、社内アンケートを活用してみることをお勧めします。

 

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